ジャパンインターナショナルボートショー2016『今年も寂しいカワサキジェットスキーのコーナー』
『ジャパンインターナショナルボートショー2016』を見に、横浜にあるパシフィコ横浜に来ています。
こちらは、私の所有しているジェットスキーウルトラ310Rの製造メーカーである、カワサキモータスジャパンのコーナー。
いつの頃からでしょうか、このカワサキモータースジャパンのコーナーが面白くなくなってしまったのは、と遠い記憶をたぐり寄せてみました。
やはり全盛期はカワサキジェットスキー初のスーパーチャージャー(加給器)付きのジェットスキーウルトラ250Xが新たに発売された、2007年の頃だと思います。
あの頃は普通にシングルジェットスキーである800SX-Rも展示、販売されていて、ブース内にもカワサキジェットスキーウルトラ250Xのエンジンがアクリルケースに入れられて誇らしげに展示してあったもの。
しかし2016年のカワサキブースにはシングルジェットスキーはおろか、エンジンの展示などの人目を引くような展示は一切ありません。
ランナバウトがドン・ドン・ドンと置いてあるだけで、台数は多いものの、実質はウルトラ310Rクラスのジェットスキーと、STX-15Fの2種類しかありません。
この光景を見れば、これからジェットスキーを始めようとしている方には「ジェットスキーって座って乗るタイプしか無いのね」という、誤った知識を与えてしまいそう。
時代の流れやマーケット規模のことを考えれば展示してあるだけでも有り難いのかもしれませんが、やはり一抹の寂しさを感じる私。
STX-15Fもウルトラ310Rも熟成された非常に良いジェットスキーだと思うのですが、乗りこなす楽しみという意味ではスタンドアップタイプのジェットスキーに敵うジェットスキーはありません。
そういう意味では、Fun to Driveではありませんが、乗り物を操る楽しみがあるジェットスキーがもう少し市場に出てきてもいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
SEA DOOなどはその辺りをかなり意識したジェットスキー造りをしており、最近のレースシーンを総なめしているRXP-X260RSなどはそのいい例。
SEA DOO RXP-X260RSはかなりカワサキのジェットスキーと乗り味が違い、カワサキのジェットスキーが何も考えずにアクセルを握れば矢のように加速し、安定して航行できるのに対し、SEA DOO RXP-X260RSは不用意に前を行くジェットスキーの引き波を踏めばどっちに船体が向いてしまうのか分からないような挙動をするので、乗り手が積極的に操作をしなければ、最悪振り落とされてしまいます。
そんなロデオ的な乗り味も最近のジェットスキーには無いもので、「SEA DOOって挑戦的な会社なんだなぁ~」って、いつもSEA DOOに乗った後は思います。
その昔にSEA DOO 3Dという3つの乗り方ができるジェットスキーなども販売していたこともあり、いつもカワサキ、ヤマハができない刺激的なジェットスキーを開発してくるSEA DOOには感心しています。
2016年のSEA DOOはSEA DOO RXP-X260RSをSEA DOO RXP-X300RSにパワーアップ&排気量アップをして発売。中低速の加速こそカワサキのウルトラ310Rにやや劣りますが、コーナーリングの面白さはピカイチなので、ハンドリング重視の方にとっては面白いジェットスキーだと思います。
そんなことを思いながら、カワサキブースのキレイなお姉さんを、これまた鼻の下を伸ばしながら撮影するおやじでした。SEA DOOブースのお姉さんに比べて胸の露出は少なめ。「う~む、胸もジェットスキーも出し惜しみはイカンよ、カワサキ君」と不謹慎なことを思いながらブースを後にしました。
「カワサキさ~ん、そろそろ我々をアッと驚かせるような面白いジェットスキーを発売して下さいよ~」と、切に願う私でした。