ジャパンインターナショナルボートショー2016『ヤマハブースからアレの展示が消えた2016年』
『ジャパンインターナショナルボートショー2016』を見に、横浜にあるパシフィコ横浜に来ています。
こちらは、ヤマハのコーナー。私の仲間にヤマハのジェットスキー(マリンジェット)に乗っている人は現在いない状態ですが、過去には古いヤマハの2ストロークジェットスキーに乗っている人もいました。
しかし最近のヤマハのジェットスキーはなかなかカッコいいです。このMJ-FZR SVHOなどもシートの着座位置が低く抑えられ、レーシーな感じ。
昔のヤマハのジェットスキーと言えば、着座位置が高くエンジン出力も控えめ、実際に乗ってみても何も面白みのないジェットスキーだという印象がありました。でもこのMJ-FZR SVHOは250馬力のエンジンに2人乗りの船体、乾燥重量が359kgと軽く、加速などに期待が持てます。
カワサキのウルトラ310Rと同様にスーパーチャージャー付きのエンジンを搭載し、白と赤に塗り分けられた船体カラーも新鮮な感じ。
船体サイズは、全長3,370mm×全幅1,230mm×全高1,116mmという大きさで、カワサキのウルトラ310Rの全長3,370mm×全幅1,195mm×全高1,155mmとほぼ同じような大きさですが、やはり全高が低く抑えられているということが分かります。
今ではあまり驚かなくなってしまいましたが、メーカー希望小売価格は216万円(税別)で、100万円そこそこで新艇のらんなバウトが購入できた20年程前に比べて価格は2倍になってしまいました。
確かにジェットスキー(マリンジェット)自体の性能や信頼性は向上したと思いますが、ジェットスキーを始めようと思っている人にいきなり200万円+ジェットスキー用トレーラーの費用が掛かりますと言われれば、大抵の人は躊躇するはず。
そう言った意味では敷居の高い遊びになりつつあると感じるところです。
次世代ヤマハマリンエンジンということで、新たに3気筒の1,049ccのTR-1というエンジンを開発してきた様子。
『ヤマハ発動機株式会社は、次世代マリンエンジンに求められる“軽量・パワフル・燃費・信頼性・整備性”という要素を高次元で調和させた新エンジン「TR-1」を開発しました。2016年モデルの「MJ-VX Cruiser」「MJ-VX Deluxe」「MJ-V1 Sport」の3機種に搭載します。』ということ。
全盛期のカワサキブースを彷彿させるようなエンジンのカットモデルを展示してありました。1,049ccで115.6馬力のNAエンジンのようです。
私が驚いたのがこのピストンの形状。ピストンヘッドはいいのですが、その下にあるスカートの部分が非常に短く、「えっ、コレでいいの?」と思ってしまいます。
バイク乗りの仲間に「ねえねえ、ピストンの形状が何だか特殊だよ~」と言うと、エンジンの軽量化のためらしく、バイクのエンジンではポピュラーな形状だとか・・・。
「ふ~ん、そうなんだ~」と思いながら見ていました。
ジャパンインターナショナルボートショー会場の華でもある、豪華なクルーザーも展示されています。
多くの方がクルーザーの運転席に上り、会場内の眺めを堪能している様子。
受付のキレイなお姉さんを鼻の下を伸ばして撮影することも忘れていません・・・。
ヤマハのブースも積極的な展示内容で、今年も楽しめました。と、言いたいところですが、「何かが足りな~い!」と思いませんか?
そう、ジェットスキー業界では唯一の存在である、2ストロークエンジン搭載のスーパージェットの展示がありませんでした。
何かの間違いではないかと会場内を隅々まで見てみたのですが、MJ-SuperJetの姿はありませんでした。やはりこのエコの時代、環境にあまり優しくない2ストロークエンジンを搭載したジェットスキーを販売し続けているというのは、ヤマハにとっては出来れば隠しておきたい事実なのかもしれません。
我々のような昔を知るジェットスキー乗りにとっては最後の砦のような存在価値を感じるMJ-SuperJetの展示がないことに、一抹の不安を覚えるヤマハブースの展示内容でした。