『ジャパンインターナショナルボートショー2017』inパシフィコ横浜へ行ってきました【その08】カワサキの新型シングルジェットスキーSX-Rを検証
今回は、2017年3月5日(日曜日)に横浜のパシフィコ横浜で開催された『ジャパンインターナショナルボートショー2017』を見に行った時の様子をご紹介。
今年の『ジャパンインターナショナルボートショー2017』の最大目的地であるカワサキのコーナーにやってきました。
ウルトラ310シリーズやSTX-15Fなども展示されていますが・・・
2017年のカワサキジェットスキーコーナーでの最大の注目機種はコレでしょう。2011年に800SX-Rのファイナルモデルが発売されて以来、6年ぶりにシングルジェットスキーがカワサキのコーナーに復活。
しかも2サイクルエンジンではなく、1,500ccの4サイクルエンジンを搭載して新登場。私も新型SX-Rの話を聞いた時には、にわかに信じられませんでしたが、こうして現物を目の前にして、「あぁ、本当に発売されたんだぁ~」と、感慨深いものがあります。
スペックや価格については先日別の記事で詳しく紹介しているので省略しますが、132,6240円(税込)という価格に、「思った以上に価格は抑えられているな」という感覚。
800SX-Rのファイナルモデルが94万円(税別)だったことを考えると100万円超えは高額なような気もしますが、新型のハルに1,500ccエンジンを組み合わせたモデルとしては、妥当な感じがします。
スペックからも分かってはいるものの、全長が355mm長くなっているため、数字以上に船体の長さを感じます。
船底はこんな感じ。800SX-Rと同じような形状のようで、ノーマルのスコープゲートも同じような形。
ノーズ部分はやや平べったい印象で、ノーズ付近にボリュームがあった800SX-Rに比べるとスリムなイメージ。
『黒山の人だかり』というまではいきませんが、入れ代わり立ち代わり人が訪れ、皆さん興味津々のよう。
ポンプノズルもランナバウトのような大口径タイプを採用。転覆時の起こし方について記載されているステッカーも、ランナバウト用と併用している様子で、イラストがランナバウトそのもの。この辺りは部品を共通化し、コストダウンを図っている模様。
どこかで見たことのあるようなエンジンルーム。STX-15Fの1,500ccエンジンがキレイに収まっていました。
エアクリーナーもSTX-15Fと共通で、エンジンブロックやその他のパーツも殆どがSTX-15Fを流用。マフラーの取り回しやその他補機類のレイアウトが違うだけといった感じ。
STX-15Fに搭載された実績あるエンジンがあったため、ハルの開発に専念することができ、カワサキも新型のシングルジェットスキーを造る気になったのかも知れませんね。
カワサキのブースに再びシングルジェットスキーが展示される日が来るとは、私も想像していなかったため、何だかワクワクしますね。
噂によるとヤマハも4サイクルのシングルジェットスキーを開発しているということなので、2サイクルエンジンのシングルジェットスキーで激しく覇権を争った両社が、再び火花を散らすことになりそうです。
そう考えると、4ストシングルジェットスキー対決、エンジンのターボ化、電動ジェットスキーへの可能性など、まだまだジェットスキーの未来には様々な楽しみがあると思え、各ジェットスキーメーカーの動向に目が離せない感じですね。
1973年に400ccのシングルジェットスキーから始まった、カワサキジェットスキースタンドアップの歴史。あれから44年の時が経過し、1,500ccエンジンのジェットスキーが発売されるなど、誰が想像したでしょう。
こうしてスタンドアップジェットスキーの歴史を改めて見ると、まだまだジェットスキーという乗り物の未来は可能性に満ちていると感じるところです。
バイクも展示されていました。
それでもカワサキブースの目玉コレでしょう。実際に乗り込んでみることができる船体があり、私も乗ってみました。
感想としては、デッキがとにかく広く、広すぎるためどこに足を置けばいいのか迷う程。近くにいた関係者の方に聞くところによれば、「船体が大きいので、どこに乗っていても安定しているため、ライディングポジションを選びません」とのこと。
後は、ハンドルポールがやたら重く感じたため、この辺りは強化スプリングなどを装備し、ライディング中の負担を軽減したいところです。
デリバリー開始は2017年3月ということで、既に仲間の一人がジェットスキーショップに1台注文を入れているという話もあり、実際に乗れる日もそう遠くはなさそうです。
どのような乗り味なのか、新しい乗り物が出るたび、非常に楽しみな私でした。