ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセ【アドリアジャパンのコーナー】
ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場に来ています。こちらはアドリアジャパンのコーナーで、MATRIX PLUS M670SPという大型のキャブコンを展示しています。
全長7,383mm×全幅2,299mm×全高2,810mmというかなり大型の部類に入るキャンピングカーで、スロベニアからの輸入車となります。
車両後部に大型の収納庫を装備していて、アウトドア用品はもとより、自転車やバイクまで飲み込んでしまいそうな程大きなもの。多くの方が足を止めて中を見入っていました。
私もこの大型収納庫の中を覗いてみたところ、最後部にスペアタイヤが収納されていて、カムロードのように車両の外にある訳ではないため、スペアタイヤが汚れないのはいいところ。
収納庫のスペースを調整する機構のようなものが取り付けられていて、それを操作するためのハンドルらしきものの姿も見えます。
エントランスドアはやはりこのユーロタイプが採用されており、「やっぱりコレだよなぁ~」と思ってしまいます。
ドアを開閉する機構ひとつとっても高級感があり、安全性・断熱性・遮音性に優れているのは一目瞭然だと思います。
ベース車両はフィアットデュカトですが、なかなか精悍な顔つきをしています。ライト周りの造形もカッコよく、昔のフィアットデュカトの雰囲気とは大違い。
車内を案内されているのは老夫婦で、リタイヤ後の第二の人生をキャンピングカーを使って充実させようとしているのでしょうか。ジャパンキャンピングカーショー2015の会場内には、若い家族連れはもとより、定年退職後の夫婦とおぼしき人達の姿も多く見られました。
このMATRIX PLUS M670SPというアドリア(スロベニア)というビルダーが製造しているキャンピングカーの価格は11,344,320円(税込)となっていて、国産キャブコンより桁がひとつ多い感じ。装備も豪華ですが、誰もがおいそれと買えるようなキャンピングカーではないことは確か。
同じアドリアの車両でも、こちらは牽引するタイプ。いわゆる『トラベルトレーラー』というジャンルで、ヨーロッパではこちらのタイプが主流だとか。
確かに430万円と、先ほど見た自走式のキャブコンと比べると半額以下。やはりエンジンや運転席・助手席といった『キャビン』部分を持たない分、お安く製造できるようです。
安価モデルとはいえ、エントランスドアに手抜きは見られません。このような立派なドアが装備されています。
ダブルロックになっているのでしょうか。トレーラーですから、牽引時には車内に人が乗ることはできないため、事故の時などに扉が容易に開いてしまわないような配慮は必要ないとは思うのですが、それにしても丈夫そうな造りです。
車内を見せてもらうことにしました。ダイネット部分は『コの字』になっていて、この部分もベッドに展開できるようになっています。間接照明が美しく、室内のデザインにも気品が感じられます。
キッチンにあるこれは何でしょうか。こちらも間接照明が美しく、高級感を感じます。
蓋を開けると3口のコンロが装備されている様子が見てとれます。横3列に並んだタイプで、このタイプのコンロであれば、手前側のスペースを調理用の場所として使えるため、作業効率が良い配置となっています。
車両後部には常設のダブルベッドがあり、この後部常設ベッドに2名と前部にあるダイネット部分のベッドに2名の合計4名の就寝が可能なトレーラー。
FFヒーターはLPガスをパワーソースとするトルマのUltraheatという機種が装備されています。LPガスをパワーソースとすることは、日本のキャンピングカーのLPガスの充填環境を考えると逆行しているように感じますが、ヨーロッパでは問題はないのでしょう。
トイレはカセットトイレを採用し、この部分は日本のキャンピングカー事情に合致しています。アメリカ製のキャンピングカーに多く装備されている巨大なブラックタンクを持つトイレは処理できる場所が限られるため、やはりカセットトイレの方が圧倒的に使いやすいのは確か。
冷蔵庫は3WAYの140Lのタイプを採用。3WAYというのが気になりますが、140Lの容量があれば長期のキャンプ旅でも不満はあまりないかもしれません。
皆さん内装に興味があるのか、ひっきりなしに後部の窓から中を覗いていきます。ダイネット部分の開放感と、後部のベッドルームも相まって、明るく美しい内装となっています。
天井には自然換気式のベンチレーターも装備されていて、アクリル窓になっているため、採光性にも優れています。天気の良い日などはシェードを開けておけば車内に明るい日差しが入り、気持ちのいいキャンピングカーライフが送れそうです。
収納庫のフチからこぼれる間接照明も美しく、この『アドーラ522UP』というトレーラーは、照明の使い方が秀逸だと感じるところ。
この『アドーラ522UP』の車両サイズは全長7,488mm×全幅2,296mm×全高2,580mmと、7mを超える全長で、ヘッド車両を含めると10mを超えてしまうようなサイズになります。
当然車両重量も750kgを超えているため、牽引免許が必要となります。これだけの大きさのトラベルトレーラーであれば、牽引して行ける場所も限られてしまうと思われます。
それでも日本国内においてトラベルトレーラーの人気は年々高まってきているようで、休日の高速道路のサービスエリア、道の駅などでトレーラーを牽引している姿をよく見掛けるようになりました。
このサイズでは大き過ぎると感じる方は、小型のタイプも準備されているため、ジャパンキャンピングカーショー2015の会場内にもいろいろなトラベルトレーラーが展示されていましたから、このような展示会でいろいろなタイプを見て内装や装備品を確認するといいと思います。