ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセ【ナッツの新型キャンピングカー『クレソンボヤージュW』を検証】
ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場に来ています。今度はナッツのブースにやってきました。
いつものようにキャンピングカーショー最大の展示面積と最大の出展台数をどこのキャンピングカーショーでも維持しているというのはある意味スゴイと言えるでしょう。
犬がナッツのブースの前でゴネています。
犬『嫌だ!嫌だ!ナッツのブースに戻るんだい!』
飼主『俺は隣のRVビックフットでセミフルコンを見たいんだよ!』
犬『嫌だ!嫌だ!ナッツに戻るんだい!ナッツにリターンするんだい!ナッツにリターン!ナッツリターン!』
飼主『・・・・・それって某国の飛行機・・・』
失礼しました・・・。
ナッツという社名で遊んでしまいました。そんな犬も帰りたくなるような大盛況のナッツブースをじっくりと見て行きたいと思います。
真ん中付近に展示してあるスケルトンキャブコンキャンピングカーは私にとってはお馴染みのため、さらっとやり過ごします。
今回見るのは新型モデルでもある、『クレソンボヤージュ タイプW&タイプX』の二種類のキャブコンタイプのキャンピングカー。
両方ともトヨタのキャンピングカー専用シャーシであるカムロードをベース車両とし、内装のレイアウトが違うというキャンピングカー。
発売記念キャンペーンなる特典も準備されているようで、タイプに合わせて500万円/600万円ジャストの特別仕様車(オプションサービス・諸経費込み)を各10台づつ準備している模様。
そんなクレソンボヤージュを見学する方も多く、順番を待っての検証となります。サイドオーニングを展開し、その下にはアウトドアテーブルで寛ぐ人形も配され、楽しいキャンプシーンを再現。このような小物の使い方もナッツは上手で、『さすがに展示会慣れしているな』という印象を受けます。
まずはエントランスドアの確認。ユーロタイプのドアを採用し、こちらは合格。ちなみに扉を閉めてみましたが、私の乗っているバンテック社のジルのような「ペチャ~ン」というような安っぽい音はせず、「バムッ」という高級乗用車のようなドア閉め音がします。
トラックベースのキャンピングカーと言えども、500~600万円もする『車』なのですから、これ位のグレードのエントランスドアを採用するのは『当たり前』といった感じ。
ちなみにこのユーロドア、アメリカ製のペラペラエントランスドアの3倍の価格ということで、コストダウンには貢献できませんが、キャンピングカーの価値を高めるためには必要なコストだと私は考えています。
そのドアをキャンピングカー全体の価格を抑えつつしっかりと採用してくる点において、どちらかと言えば新興のキャンピングカービルダーのナッツの姿勢は評価に値します。
まずは『クレソンボヤージュ タイプW』の検証をしてみます。5×2サイズのキャブコンでありながら、500万円そこそこから購入できるという点が、昨今値段の上昇が止まらないキャブコンキャンピングカーというジャンルにおいては低価格で魅力的。
ダークな配色の家具で、ちょっと暗い感じもしますが、これはこれで高級感があっていいかもしれません。フロントエントランスを入った正面にダイネット。
最後部には二段ベッドを配し、その間にフリールーム(ポータブルトイレ設置可)、ギャレーを配しているいわゆる『鉄板レイアウト』を採用。
やはりこのクラスのキャブコンで二段ベッドとフリールームを効率的に配置しようとすれば、自然とこのようなレイアウトになるようです。そしてこのレイアウトは多くのビルダーが採用していることを考えれば、やはりこのレイアウトの右に出るものは無いということか。
特に奇をてらう必要もないため、このレイアウトが使いやすいのであればどのビルダーでも採用してもよく、後は装備品のチョイスや家具の色や質感が使う人の好みに合うかどうかだけかもしれません。
エントランス脇には電気関連のスイッチとバッテリーの残量計が装備されています。バッテリー残量計はデジタルタイプではなくアナログタイプを採用。何となくチープな感じを受けるかも知れませんが、デジタル計で数字を示されるより余程分かりやすく、シンプルでとても良いと思います。
ここを変に凝った造りにして価格が上がる位であれば、一目瞭然で分かるこのようなメーターの方が実用的でユーザーフレンドリーだと私は思います。
後部二段ベッドの入り口はやや狭い感じがしますが、入ってしまえば十分な幅と頭上の空間も上下共に確保されており、特別狭いといった印象は受けません。
フリールームも十分な広さがあり、ポータブルトイレやカセットトイレを装備するのも問題はなさそうです。実際にフリールームに入ってみましたが、高さも十分にあり、実用的な空間となっています。
ダイネットのテーブルも標準的な大きさで、これだけのサイズがあれば4名で着座してもテーブルが狭いと感じることはないでしょう。
エントランス脇にあるフリースペース部分には、『幕張ショー限定』と書かれた、新車販売ローン通常3.9%のところ2.7%という表記が。
このボヤージュW(500万円)であれば、150回払いであれば、月々25,900円、ボーナス8万円加算という返済金額になる模様。
「でも、150回払いって・・・」と思う私。150回ということは12年半のローンということになります。12年半ということは、キャンピングカーであれば車検を6回受けてようやく自分のものになるということ。
私の所有するキャンピングカージルも6年ローンという今思えば長いと思うローンを組んで購入しましたが、その倍の期間ということになります。
ちょっとそれでは長すぎると思うのか、これを見た他の人も「150回払いっていつ終わるんだ?」という声も聞かれました。まぁ、頭金を入れればいいだけのことなんですが、150回払いという表記にちょっと驚いてしまった私でした。
こちらはベース車両であるカムロードの運転席の様子で、ウッド調のインパネやメーター周りなどがやはり私の所有する旧カムロードより洗練されていて、この部分だけはいつ見ても「いいなぁ~」という言葉しかありません。
この少し赤みの強い家具色は好みが分かれるところですが、他のキャンピングカービルダーではあまり採用していない色なので、『この渋い色が好き』という方にとっては良いかもしれません。
『他の内装色がいいのだけど・・・』という声に応えるべく、クレソンボヤージュには4色の内装家具を選択することができるようになっています。選択できる家具の色は次の四種類。
・チーク『TEAK』
・ローズウッド『ROSEWOOD』
・ナチュラル『NATURAL』
・ブナ『BUNA』
ということで、自分の好みに合わせた内装色を選ぶことができ、さらにシート生地も選ぶことができるため、同じモデルでも自分だけの1台を造ることが可能。
そんな自由度が魅力でナッツのキャンピングカーを選ぶ人も多いと思います。
そんな新型クレソンボヤージュの周りには大勢の人が詰めかけ、見学者が後を絶ちません。ナッツの担当者も説明に追われているようでした。
ジャパンキャンピングカーショー2015最大のブースでもあるため、もう少し詳細に見ていくことにします。