ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセ【キャンピングワークスの『ジュニア リボーン』を検証】
ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場に来ています。こちらは『キャンピングワークス』のコーナーのはずですが、何やら懐かしい感じのキャブコンが展示されています。
その名も『ジュニア リボーン』という名のキャンピングカー。その昔、リーエキスポートというキャンピングカービルダーが製造していた、アウトドアジュニアのどう見ても復刻版のような感じ。
ちなみに、『リボーン(英語:reborn)とは生まれ変わり・再生・復活などを意味する。』ということで、やはりアウトドアジュニアの復活という位置付けが正しい模様。
エントランスドアの幅が何となく広いのも確かアウトドアジュニアの特徴だったような気がするのですが、記憶が定かではありません。
エントランスを入った正面にトイレ・シャワールームがある室内レイアウトも確かアウトドアジュニアで採用されていたような・・・、スミマセン、記憶が曖昧で・・・。
後部がサロン形式になっていて、家庭用エアコンが装備されていた点も同じような感じで、今思えばアウトドアジュニアは現在のキャンピングカーに家庭用エアコンがここまで普及する随分前から、家庭用エアコンをキャンピングカーに採用していたキャンピングカービルダーだったと思い出します。
窓もこんな感じのガラス二重窓を採用し、アクリルウインドウではなかったと記憶しています。
トイレ・シャワールームの折れ戸を閉めると確かにこんな感じで、この写真だけを見せられれば、どこかの学生のワンルームアパートと勘違いしてしまいそうなたたずまいとなっています。
バンクベッドの内側も何となく無骨な感じがする表面の仕上げで、これも時代を感じさせる造りになっています。ただ、決してチープな感じがする訳でもなく、不思議な雰囲気のあるバンクベッド空間です。
天井高が十分に確保されているため、それ程広くはありませんが、開放感のあるバンクベッドスペースとなっています。
電気関連のスイッチはエントランス付近に集中配置してありますが、それ程広い車内ではないため、この位置でも問題はないと思います。
この『ジュニア リボーン』の特徴的なところはやはりこの後部に延長されたバンパーの上に載っているエアコンの室外機の存在。見る人によっては、「えっ、この場所に載せてるの?」と思う人もいるかもしれません。
ただ、私はこの室外機を後部の真ん中に持ってきたのはある意味正解だと思っています。というのも、キャンピングカーの車両側面に家庭用エコアンの室外機を持ってくれば、左右の重量バランスをうまくとることができないと思うため、なるべく重量物は真ん中に持ってきた方がいいと思うためです。
ちなみに家庭用エアコンの室外機は30kg前後の重量があるので、やはり積載位置を考慮しなければ『駐車中に微妙にキャンピングカーが傾いている』なんてことにもなりかねません。
『ジュニア リボーン』の標準装備品は次の通り。
●エアコン(家庭用エアコン)
●給水タンク100L(これってかなり凄い)
●シャワー(温水)
●サブバッテリー(ディープ)
●発電機(2.8kw車載型/これも凄い)
●給・排水タンク(47L/これはちょっと謎)
●温水装置(電気式20L)
●外部電源
●ルーフベンチレーター(ファン付き)
●常設ベッド(バンク)
●収納庫
というような感じで、やはり注目は2.8kwもの大型発電機を搭載しているという点。カセットトイレは標準ではありませんが、あれだけ広いシャワールームがあるので、ポータブルトイレを設置すれば十分かと・・・。
で、その大型発電機は運転席側の後方側面に装備されいます。この発電機単体でも68kgというヘビー級。「ここに載せるとバランスが悪いのでは」と思ってしまいますが、ベース車両がマツダのボンゴトラックの後輪ダブルタイヤ仕様のため、問題はないのでしょう。
しかし発電機だけで大人一人分程の重量があることに少し驚いてしまうのですが、この発電機と家庭用エアコンを合わせた重量は約100kg。「やはり快適装備はそれなりに金額と重量が嵩むのだな」と感じるところ。
扉には断熱加工と、吸気用と排気用のファン、排気ガスを出すための穴が開けられていて、扉を閉めたまま発電機を運転できるようになっているようです。
静音型の発電機とは言え、静かなキャンプ場などでは使用できないと思いますし、道の駅や高速道路のサービスエリアなどでも隣に車がいれば発電機を回すのはためらわれると思うため、意外に使用できる場面は少ないと私は思っています。
それでも2.8kwもの出力がある発電機ですから、実際に使用できる場面であれば最強だと思います。エアコンを使っている最中でもドライヤーなどを使用してもおそらく問題はなく、まさに家庭同様の生活ができるのは非常に魅力的だと感じます。
この『ジュニア リボーン』は車両サイズも魅力的で、全長4,640mm×全幅1,910mm×全高2,710mmとキャブコンの中でも小型の部類に入る車両サイズで、ベース車両をマツダのボンゴトラックではなく、トヨタのキャンピングカー専用シャーシのカムロードで造るとさらに面白いキャンピングカーになると思っているのですがいかがでしょうか。
このサイズであればシェルとキャビンの段差も最小限で済む上、バンクベッドとキャビン部分のバランスも絶妙だと思うのですが、「キャンピングワークスさん、ジュニア カムリボーン、というカムロードベースの車両を造るのはいかがですか?」と聞いてみたい気もします。
それなら、「ハイブリッドフル電化キャブコンのオルビスを買って下さい」と言われてしまいそうですが、このジュニアサイズでカムロードベースというのが魅力的だと私は思うのですが、いかがなものでしょう。
ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場にやや『ひっそり』という感じで置かれていたキャンピングカーですが、標準装備が充実している割に498万円(税抜)という価格は非常に魅力的で隠れた名車だと私は思っています。