ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセ【バンテック 新型『ジル5』を徹底的に検証して分かったこと】

ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場に来ています。バンテックの新型ジル『ジル5』が展示されていました。

ジャパンキャンピングカーショー2015

『ジルを超えるのはジルだけ』という看板が立っていました。

内覧待ちの人が列を作っていたので、とりあえず基本スペックを確認してみることに。

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何だかカムロードのガソリンベースの車両でも770万円超えという価格表示がなされていて、「ん、また価格が上がったの?」と思ってしまいます。

さらに車両サイズを見て驚き。ジルなのに全長5,160mm×全幅2,110mm×全高2,940mmというサイズで、全長が5mを超えています。「えっ、ジルなのに全長が5m超え?もうジルじゃないじゃん」5m超えのジルであればジル520の全長5,190mmがあります。

今後5×2サイズのバンテック製のキャブコンを購入しようと思えば、ジル480スキップ、コルドバンクス、コルドランディ、コルドリーブスという選択肢しかありません。

ジルは5×2サイズのフル装備キャブコンだったのが人気の秘密だと思っていただけに、今回のオーバーサイズへの進化は正直言ってガッカリ。この時点で新型ジルへの期待度は下降気味。

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展示車両の中を人が歩き回っても車体が揺れないように防振ジャッキをかましているキャンピングカーもジャパンキャンピングカーショー2015の会場内に多くあり、バンテックも抜かりなく準備。

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エントランスステップの裏側の処理は「まぁ、こんなものかな」という感じで、特別悪いという感じではありません。構成されている鉄フレームも頑丈そうで、少なくとも見える範囲では歪みなども見当たりませんでした。

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マフラーは運転席側の後方出しですが、完全に車体の外にマフラーパイプが出ていなくても大丈夫のようですね。この状態であれば排気ガスが車体下に溜まってしまうような気もしますが、これでいいのでしょう。

FRPタンクの造形もキレイで特に問題はなさそうですが、FRPの繊維がむき出しの状態で、表面にコーティングぐらいはして欲しいと思ってしまうところ。

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車体側面(助手席側)に装備されている引き出し式の外部収納庫は、14年前の私のジルには当然装備されていません。

この引き出し式の外部収納庫は本当に羨ましく、これだけの大きさがあれば、ジェットスキー用のアンカーやガソリンタンク、ウエットスーツなども楽に入るため、車内にガソリンタンクや濡れたウエットスーツなどを置かなくていいので、使い勝手は最高だと思います。

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さらに蓋が付いたようなので、引き出した状態で止めておけば、サイドオーニングの下で天板がテーブル代わりにもなるため、非常に魅力的。私のジルにも装備したいくらい。

この外部収納庫は価値があり、使えると思いますね。

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エントランス部分には内側にステップが付きました。これも高齢者や小さな子供には優しい装備で、進化の様子が伺えます。

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ただ、このエントランスドアはいただけません。いまだにこのペラペラのドアを採用している辺りに疑問を感じます。他のキャンピングカービルダーは丈夫で気密性の高いユーロドアを採用しているというのに、これはイケマセン。

ユーロドアの方がこのエントランスドアの3倍の価格とは言え、一番安いモデルで770万円(税込)以上するキャンピングカーのエントランスドアとしては失格。

今回の新型ジル5の登場で一番期待していた部分だけあって落胆が大きいところ。この時点で新型ジルに対する期待度は30%・・・。

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まずはエントランスドアを入ってすぐにある、ギャレーから。コンロは2口で燃料は(カセットガスカートリッジ250g × 2本)を使用。ガスコンロの下には引き出し式の収納を装備。この部分に私のジルは冷蔵庫がありました。

シンクで使えるフォーセットは2種類。清水用蛇口と、温水(混合栓)の出る蛇口の2つで、ここは昔からの装備内容を継承。

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ダイネット部分の座席を見ると、セカンドシートは後ろ向き専用で、シートの背当て部分がかなり低い仕様。このままでは長時間の乗車は厳しいと思われます。このようにテーブルを置いてダイネットとして展開した時には使いやすいかもしれませんが、移動時はゆっくりできないと思います。

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ではサードシートはどうかと言えば、『リクライニング機能付きリライアンスシート』というものを採用し、こちらはリクライニングする上、シートバックの高さも十分。このため、運転席・助手席・サードシートに2名の合計4名が快適に移動できる限界人員だと思います。

バンテックからの公式な乗車定員は7名(4WDは6名)となっていますが、やはり快適なのは4名ではないかと・・・。

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バンクベッドはジル4とそれ程変わりはなく、引き出し式のバンクベッドという点も変更は無し。私の14年前のジルと同じ構造ということで、この辺りは完成された感はあります。

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天井付近にある吊り戸棚のデザインはモダンな感じで、形や大きさについてはよく考えられていると思います。

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トイレ・シャワールームの様子です。ドメティック製の最新式電動水洗カセットトイレが装備されています。便座の蓋がぐにゃぐにゃなのは気になりますが、これはバンテックのせいではなく、ドメティックの設計方針のため、仕方がありません。

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このような狭いトイレルームに手洗いを無理に付ける必要はないと昔から思っているのですが、やはり今回のジル5にもしっかりと装備されています。

ここは見た目だけの問題で、トイレルームを出てすぐ目の前に手洗いのできるシンクがあるのだから、無理に付けることはないと思うのですが・・・。

シャワー設備も装備され、お湯を沸かすのは電気&エンジン熱交換/22Lということで、ようやく充填拒否が問題になっている、キャンピングカーへのLPガスボンベの搭載をやめたようです。

ちなみに、このバンテックのジル5に限らず、カセットトイレとシャワー設備が同居しているキャンピングカーは、シャワーを浴びればトイレの蓋がびしょ濡れになり、それを掃除するのはお父さんの仕事となります(汗)。ですから、「わぁ~い、シャワー付きのキャンピングカー買ったよ~」などと言って喜んでいられるのも束の間かも・・・。

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エントランスドアの脇には縦長の収納スペースがあり、この部分は私のジルの場合、LPガスが入っていたスペース。LPガスボンベを使わない仕様になったため、このスペースが空いた模様。

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トイレ・シャワールームの隣にある壁面に冷蔵庫(電気冷蔵庫 90L)が装備され、エントランスドアから近い場所と、高さも適当な場所ということで、この位置に冷蔵庫があれば使いやすいと思います。

1WAYの冷蔵庫にしているのは、やはりLPガスを採用していないためで、もちろんFFヒーターもベバストのFFヒーターを採用。

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冷蔵庫の下は小型の収納庫となっていて、この部分に私のジルであれば温水ボイラー22L貯湯式が入っているのですが、おそらくもう少し低い位置に場所が変わっている模様。

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今や国産キャブコンキャンピングカーの定番装備品になりつつある『家庭用ルームエアコン』。バンテックでは、デュアルソースエアコンシステムという機構を使ってサブバッテリーでエアコンを駆動させるシステムを構築しています。

ただ、ここまでカバーで覆ってしまうと、「エアコンのエアフィルターの掃除はどうするの?」という疑問が湧いてきます。

で、バンテックの方に確認してみたところ「覆っているパネルのネジをドライバーで緩めて外し、メンテナンスをします。」ということで、エアコンのフィルターを掃除するためには家具の一部をバラさなければならないようです。

「えっ、そんなの面倒じゃん・・・」と思ってしまいますが、自宅で使うエアコンのように夏場に毎日のように使う訳ではないため、これでもいいのかと思ってしまう私。ちょっと釈然としませんが、見た目重視であれば仕方のないことなのでしょう。

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運転席の後ろ側には液晶テレビを取り付けるステーが装備され、その下には小型のテーブルの姿も見えます。この位置関係も私のジルと同じですが、私のジルの場合は小型テーブルに『ブラウン管式のテレビデオ(懐かしい)』を設置していました。

時は流れて今は液晶テレビの時代。キャンピングカーで旅に出かけてまでフィールドでテレビを見るのには疑問を感じますが、現代人にとってテレビはなくてはならないメディアであることには変わりはないのでしょう。

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エントランス部分の遠景はこのような感じで、木目の質感が『明らかにプリントされた化粧板』という感じは否めず、無垢材仕様のキャンピングカーとは雲泥の差を感じるところ。

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それにしてもZiL4からZiL5になってから価格が『ド~ン』と跳ね上がりました。どのベース車両を選んでも120万円程ZiL4より価格が上がっています。

これではますますジルが遠のいてしまうと感じた方も多くいるのではないでしょうか。アウトレット車ながら500万円ジャストで購入した私のジルでさえ、かなり無理をして購入したので、最低でも770万円(税込)という価格ではおいそれと手が出せません。

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テールランプはジル4の丸いタイプからスタイリッシュな長方形に変更。相変わらず凝った造りで、この辺りはバンテック自体にこだわりを感じるところ。

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エアコンの室外機は運転席の後部側面の後軸のやや後方にビルトインされていて、特にカバーなどもなく外からその姿が非常によく見えます。

このままで使うには問題はないのでしょうけど、キャンピングカーは『動く家』。大雨の中や大雪の中、砂埃が舞う中を走行していくうちに室外機がかなり汚れてしまうのは必至で、密閉するカバーは必要ありませんが、もう少し何とかならないものなのでしょうか?

雪道を走行した後の車のドロドロになったボディーを見たことがある人も多いと思いますが、室外機もあんな感じになってしまうと思います。

ただ、あまりカバーをおおげさにしてしまうと廃熱効率が落ちるため、ここは悩ましいところで、バンテックさんも悩んだのかもしれません。

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私にはとても買えないような価格になってしまった『ジル』というキャンピングカー。これからどこに行ってしまうのでしょうか、先行きが多少心配ではあります。

今回のジル5を100点満点で評価すると・・・、ちょっとここでは言えませんね・・・。

ジル4からジル5になって進化した部分も多くありますが逆に『アレッ?』と思うような部分もまだまだあるため、さらなる熟成とできればキャンピングカーの老舗メーカーとして、フル装備のキャンピングカーがお手頃価格で購入できるよう企業努力をして欲しいものです。

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