ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセ【日産ブースのバーベキューカー&リチウムイオンNV350キャラバンのバンコンを検証】
ジャパンキャンピングカーショー2015 in 幕張メッセの会場に来ています。
この日産自動車の看板を見ただけであれば、モーターショーの会場と錯覚してしまいそうな光景です。自動車メーカーのこんな大きな看板は、確か数年前までのキャンピングカーショー会場では見掛けなかったと記憶しています。
それだけ自動車業界もキャンピングカーなどの特殊車両に注目をしてきているのでしょうか。大手の自動車メーカーがキャンピングカー業界に本格参入してきてキャブコンなどを量産し始めれば、小さなキャンピングカービルダーは大変だと思います。
ただ、キャンピングカーの販売台数は自動車の販売台数に比べて極めて少ないため、大手自動車メーカーの参入はまず無いと思います。
ちなみに、2013年の数字になりますが、日本国内で販売された自動車の数は次の通り。
四輪車新車販売台数:537万6千台
キャンピングカー新車販売台数:4,536台
ということで、単純に比較はできませんが、この数字だけを見るとキャンピングカーの1,200倍の販売台数になり、逆に考えれば1,200分の1の市場規模しかない訳で、これでは大手自動車メーカーが手を出したくても出せないと思います。
などと思いながら、日産自動車が渾身の力を振り絞って開発したトヨタの200系ハイエースの対抗馬である、NV350キャラバンを見ていくことにします。
NV350キャラバン トランスポーターベース車ということで、それなりに格好はいいし、内装だってハイエースから10年遅れて発売された車両だけに洗練されているのですが・・・。
キャンピングカーショー会場内でもNV350キャラバンを使ったバンコンなどは極めて少数派。「ハイエースとは基本的な造りが違うので、ハイエースの優位性は揺るぎないところですね」と、とあるキャンピングカービルダーの方が言っていた言葉が脳裏をかすめます。
私のような車両に関しては素人が見ても違いというのは分かりませんが、ハイエースやNV350キャラバンをキャンピングカーベースとして見て、触って、改造してみて初めて分かることもあるようです。
私はこの日産のNV350キャラバンというバンコンのベース車両は、4WD/ディーゼルターボ/5E-ATx/スーパーロングボディ/ワイド幅/ハイルーフ/低床、というような200系ハイエースにはないグレードがあり、非常に気になってはいるのですが・・・。
何やらよく分からないような車両が出展されています。車の後ろで本格的なバーベキューをしているようです。
車の正面には、
『日本バーベキュー協会』
SINCE 2006
SMART BBQ
Japan BBQ Association
なる横断幕が掲げてあり、「え、日本バーベキュー協会?しかも2006年から活動しているようで、もう今年で9年目じゃない、やだ、知らなかった・・・」と、ちょっと頭が混乱。
という訳でもありませんが、ホームページを見てみると、『2015年4月12日 千葉県印西で初級バーベキューインストラクター検定を開催決定!』など、意外に?真面目に活動しているようで、なかなか面白い協会団体のようです。
「ふ~ん」と思いながら車をじっくり見てみると、何と車の後部からこのバーベキューセットの設備が出ているではありませんか。
「これがバーベキュー協会が理想とする車なのか?や、やり過ぎでは・・・」と思うところですが、珍しい車のため、見学者が絶えません。
この巨大バーベキューセットに場所を取られて車の中は、運転席・助手席しか人が乗れるスペースはありませんが、ベーべキューセットを引き出しておけば、その空いたスペースに2名の就寝ができそうでした。
そんな大注目の日産e-NV200というバーベキューカーをコンパニオンのお姉さんが説明していて、多くの人が足を止めて聞いていました。
その脇にひっそりと置かれていたのが、NV350キャラバンのバンコンで、青いLED照明がなかなかクールな感じです。
で、後部に回ってみてみると、車両の真ん中にアクリルケースに入れられたバッテリーと巨大なインバーターの姿が・・・。
参考出品車ですが、『NV350キャラバン リチウムイオンバッテリー搭載キャンピングカー』というようなボードがありました。
セカンドシートの前には大型液晶テレビ、後部は二の字型のベンチシートになっていて、2人旅用のバンコンといったところ。
壁面には最近のキャンピングカー業界でスタンダードになりつつある、家庭用セパレートエアコンの姿も見え、このエアコンをリチウム電池で発生させた電気で駆動するというコンセプトだと思います。
このように、最近ではできるだけ車のエンジンを掛けない、発電機を回さない、というエンジンでの発電に頼らないバッテリーシステム(電源システム)を構築しているキャンピングカーが増えつつあります。
もう発電機を回してキャンピングカー内の電気製品を動かすという時代は終わったのでしょうか。しかしまだまだリチウムイオン電池自体の価格は高額で、一気に普及するとは考えにくいのも事実。
シンクやコンロも装備しているようで、キャンピングカーとしてもきちんと完成させているようです。参考出品車ながらそれなりの完成度があるバンコンのようで、本格的に発売される日が来るのでしょうか。
また、本格的に販売される場合の価格はどれくらいなのでしょうか、興味は尽きません。