お台場キャンピングカーフェア2016へ行ってきました【その14】『日本特種ボディー株式会社のASAKAZE(あさかぜ)を検証01』
今回は2016年11月6日(日曜日)にお台場で開催された『お台場キャンピングカーフェア2016』を見に行った時の様子をご紹介。
ここ数年来で新たに立ち上がったキャンピングカービルダーの中でも、一番の注目株がこの『日本特種ボディー株式会社』というビルダー。
創立されて間もない会社なのですが、あのいすゞからキャンピングカー専用シャーシである『びーかむ』の供給を受け、かなりこだわりのあるキャブコンを製造。
元々はAtoZの社員さんだった方々が立ち上げた会社だと聞いているため、ベース車両を始め、キャンピングカー用パーツの調達もルートやノウハウがあるのだと思われます。
AtoZの発展形だとは考えず、『日本特種ボディー株式会社』という真新しいキャンピングカービルダーの製造しているキャンピングカーという視点で見てみると、どのように感じるのか、少し検証してみようかと・・・。
ASAKAZE(あさかぜ)という名前のキャブコンで、ベース車両は『いすゞビィーカム2t ワイド』を採用。車両サイズは、全長5,750mm×全幅2,200mm×全高2,990mmという大きさ。
一般的な5×2サイズの国産キャブコンより一回り大きなボディーサイズ。
価格はスタンダード仕様でも1,138万円(税抜)と、かなり高額な部類に入るキャブコン。果たしてそれだけの価値があるキャブコンなのでしょうか?
いきなりリア部分からの検証となりますが、リアには大型のバゲッジドアが装備され、ドアパネルの厚みも十分。ダンパーも装備され、この状態で止めておけるため、使い勝手は良さそう。
室内側から言えばベッド下収納ということになるのでしょうけど、これだけ大きな開口部を持ち、中はフラットになっているため、かなりの荷物を入れることが可能。
運転席側のリアスカート部分にはエアコンの室外機をビルトイン。しかも縦型ではなく最新型である『横置き』タイプの室外機を採用。
走行中の振動や砂ぼこり、雨の日の走行など、室外機にとっては過酷な条件での使用となりますが、その辺りの耐久性やトラブルに対する試験などは行われ、この位置になったと思いますが・・・。
よく、新製品はとりあえず市場に出し、ユーザーが実際に使用して初めて分かる不具合やトラブルを元に、改良を行うということが製造メーカーの現場ではよく行われていますが、「まさかそのようなことはないですよね」と、思ってしまう私。
ベース車両が2tトラックのため、リアはダブルタイヤ。カムロードのシングルタイヤに比べ、やはりダブルタイヤは安心感が違いますね。「カムロードもトラックなのだから、リアはダブルタイヤを採用すれば安全性と走行安定性が向上するのに」と、思ってしまいます。
サブバッテリーは、24V360Aを装備。『POWER SONIC(パワーソニック)』というアメリカ製のバッテリーを採用。
サブバッテリー側面には『TEMP-100』という未来舎の『温度検出端子』が取り付けられており、電池温度が変化すると充電電圧を補正するシステムが組まれている模様。
サブバッテリーの管理には気を配っている様子で、なかなか芸が細かいと感じます。
2tトラックだけあり、フレームの太さはかなりのもの。非常に頑丈そうな造りで、キャンピングシェル床面にあるサブフレームと車体のメインフレームを繋ぐ繋ぎ方は、輸送用の10tトラックの箱と同じ方式。
私の所有するバンテックのジルに採用されている、サブフレームとメインフレームを繋ぐ方法とは一線を画す方式に、本物感を感じます。
外部収納庫の扉には『TAKIGEN(タキゲン)』のパーツを採用。「なかなか良い物を使っているな」と、少し感心する私。
エントランスドア内部は黒とグレーの部材を組み合わせ、なかなかシックな佇まい。NTB(日本特種ボディー株式会社)のロゴステッカーも貼ってありました。
この内側が二段になっているのは、最近のキャブコンではスタンダードになりつつある装備品。高齢化が進むにつれ、キャンピングカーも必然的に高齢者の方が利用する機会も増えると思われるため、このような『優しい』装備品はますます増えていくと思われます。
エントランスステップも当然のように装備。プラス10万円程で電動タイプも選ぶことが可能。15年程前の電動エントランスステップはトラブルが多いと聞きましたが、最近の電動エントランスステップはどうなのでしょうか?
さすがに改良を重ね、信頼性のある製品になっているとは思いますが・・・。
次は内装の検証に入ります。