ジャパンキャンピングカーショー2018【その13】AtoZのカムロードベースの新型キャブコンが結構ステキ
今回は2018年2月4日(日曜日)に幕張メッセで開催された、『ジャパンキャンピングカーショー2018』をキャンピングカーで見に行った時の様子をご紹介。
時刻は午前11時頃。ジャパンキャンピングカーショーの開場である幕張メッセ内はこの混雑ぶり。迷子も出てきそうですが、迷子犬も出てきそうな勢いです。(実際迷子犬には遭遇しませんでしたが、それ位混雑しているということで・・・)
その混雑の中、AtoZのコーナーになってきました。ここにも新型キャンピングカーが展示してあります。アンソニーLEという車名で、ベース車両は何とトヨタのカムロードです。
今まで頑固なまでにカムロードをベース車両として採用することをせず、いすゞの『ビィ~かむ』をベース車両としてキャンピングカーを製造してきたAtoZですが、いすゞの『ビィ~かむ』の供給を断たれた同社も、ついに我慢が出来ずにトヨタのカムロードでキャンピングカーを製造する決断をした模様。
私はトヨタのキャンピングカー専用シャーシである、カムロードに対して何の異論も持ち合わせていないため、大いに歓迎すべきことだと思います。
むしろ遅きに失した感はありますが、キャンピングカー自体は良い物を造っている同社だけに、カムロードという新しいベース車両を得たことで、巻き返しを期待したいところです。
内装レイアウトは私の好きなリアエントランスタイプ。常設二段ベッドも魅力的ですが、5×2サイズのキャブコンの室内空間を最大限有効に使えるレイアウトは、やはりリアエントランスだと思っている次第。
常設二段ベッドにこだわる余り、全長5mの枠を超え、長さと価格だけが跳ね上がっているキャンピングカービルダーもある中、やはりこの5m未満サイズのキャブコンタイプのキャンピングカーは貴重な存在。
それでも特にオプションの付いていない状態のガソリンエンジン2WD/AT車で578万円という価格設定のため、これをディーゼルエンジン4WD/ATのベース車両とすれば、総支払額が700万円近いものになりそう。
やはり私が現在所有している、バンテックのキャンピングカージルを購入した17年前より200万円位は確実に価格が上昇していると思います。
これだけ簡易装備のキャブコンで、しかもガソリン2WD/ATで600万円近い価格なのですから、支払い総額500万円そこそこでディーゼルエンジン4WD/ATというのはもう幻なのでしょう。
エントランスドアはペラペラドアですが、私のキャンピングカージルも同じドアを採用しており、特に開け閉めに関する大きなトラブルは発生しておらず、案外丈夫なのではないかと思っています。
見た目はチープですが、丈夫な方がいいのかな?
エントランスの正面にはフリールームがあるレイアウトで、私の所有しているバンテックのジルと同じ。
室内は無垢材の暖かく柔らかい雰囲気が上質で、色も優しい感じ。なかなか落ち着く室内トーンとなっています。
テーブルの大きさも実用的で、セカンドシートも前向き展開できるタイプを採用し、使い勝手も良さそう。
最後部はカウンターのようになっており、その下は収納スペース。なかなか面白い造り。変にゴテゴテとした装備品もなく、シンプルでとっても良い感じ。
フリールームの扉を開けてみました。
床は防水仕様になっており、ポータブルトイレを置いて使える実用的な広さ。AtoZの造るキャンピングカーは、フリールームの大きさが実用的で好印象。
もちろん棚を自作したりして、大型収納としても利用可能。外からアクセスできる大型のバゲッジドアも装備され、使える空間となっています。
どうやらこのアンソニーLE、家庭用エアコンが標準装備となっている模様。駆動は発電機で行うタイプのようで、走行中に使えるリアクーラーがオプションのため、発電機を回しながらリアクーラーを作動させなければ、真夏は後部居室部がサウナ状態になりそう。
ちなみに発電機はオプションのようで、この辺りは購入時によく考えないとツライ目に遭いそう。そういった意味においては、初心者向けというより、玄人向けのキャブコンかもしれません。
運転席・助手席へは少々潜り込むような感じで移動かな?
やはり無垢材の質感は良いと思う私。無垢材は傷がつきやすいとか、重量が嵩む等のデメリットも内在しますが、私はそれを上回る質感や温もりに価値を感じますね。
昔のバンテック社が採用していた合板の接着剤が酷く、何年経過しても真夏の室内は揮発性有機溶剤の香りがし、私も悩まされた一人。現在のキャンピングカーの合板はそのようなことはありませんが、そのことを想うと、やはり余計に無垢材のキャンピングカーには憧れますね。
今年もインテリアコーディネーターの小島真子さんが来ていました。女性目線でのキャンピングカー開発は、決して間違っていないと思わせる車内レイアウトと質感だと思います。
こんどじっくりと同社の展示場でも見に行ってみようかしらと思ってしまうような、なかなか気になるカムロードベースのキャブコンでした。