お台場キャンピングカーショー2019に行ってきた『羨望のナッツRVの超高級セミフルコンを見学』
九州のキャンピングカービルダー、ナッツのコーナーにやってきました。
フジテレビの社屋をバックに多数のキャンピングカーを展示。ナッツはバンテックと肩を並べる規模で、いつもキャンピングカーショーの展示スペースは広大。
今日もたくさんの人がナッツのコーナーに来ていた。毎年冬の2月に幕張メッセで開催されるキャンピングカーショーには、ナッツとバンテックがコーナーの大きさを競い、さらにそのブースの中には常に人が満杯の状態。
両者とも非常に競り合っているキャンピングカービルダーだと思われる。
新型のコースターをベース車両としたセミフルコンを展示。これはコースターのボディをカットし上部にFRPのシェルを被せたもの。近くで見るとかなり迫力がある。
フロントマスクもFRPで独自成形されており、パッと見た目では 新型コースターがベース車両というのは分からないと思う。価格は驚きの1,354万円。家が買えるような価格である。
全長は6,255mmと6M程。コースターの標準ボディベースの車両のため、全長は抑えられている模様。
これは最後部にある収納庫。毎回お約束になるのだが、ここで一人寝られるなと思っていると、近くに来た老夫婦が同じことを言っていた。やはり皆さん思うことは同じか。
このようにサイドからアクセスできる他に、最後部からもアクセスできるハッチがついており荷物の出し入れは容易。確かにこれだけの大きさのある収納庫であれば、出し入れする場所が一箇所だと奥にある荷物が取りにくいと思われ、これは非常に実用的。
テールランプの意匠も数年前からナッツRVが採用しているタイプで、非常に個性的で先鋭的。プレミアムクラスボーダーというステッカーも、高級感と言うか特別感を醸し出す。
入り口のエントランスドアは通常のマイクロバスと違い、キャンピングカー用のドアを採用。入口にステップが設けられており、靴を置く場所としても使用可能。
これはアルミホイールか、いやスチールホイールにホイールカバーをかぶせているだけのような感じもする。
先客がいるため内装を見学するために外で待つ。ただ、今日は10月にもかかわらず非常に暑く外で待っているのが多少辛い。やは真冬に幕張メッセで開催されるキャンピングカーショーは屋内の上、適度に暖房が効いていて暖かく快適。
真夏の屋外でのキャンピングカーショーは、出展者の方も大変だと思うけど来場者も暑くて大変だと思う。
扉はナッツRVが以前から採用しているハータル社製。こちらはヨーロッパのキャンピングカー業界でもスタンダードな扉となっているようで、バンテックが採用しているようなアメリカ仕様の扉よりかなり高級感、そして機密性も高く閉めた時の音が全然違う。
ようやく順番が来て中に入ってみる。FRPのシェルを被せているだけあり、通常のバスコンと違って立派なバンクベッドがある。高さはそれほど高くはないがバスコンでバンクベッドがあるというのは非常に有用。
就寝定員が広い割には意外と少ないバスコンにおいて、このバンクベッドがあることにより就寝スペース、生活スペースの分割ができ、使い勝手が飛躍的に向上すると思われる。
またこのバンクベッドは布団などの寝具を置くスペースとしても活躍するため、通常のキャブコンでも、バンクベッドは皆さん就寝具を置いて使っている方が多いはず。
バンクベッド床下にはエアコンの吹き出し口があり、この位置からであれば車内をかなり効率的に冷やせそう。
シートは濃いブラウンを採用し、テーブルも同じような濃い色のものを採用。高級感を醸し出している。窓は非常に広く、車内は明るく見晴らしも良さそう。
キッチンカウンターもさすがにバスコンだけあり、かなりの広さ。コンロと水道の間にもスペースがあり、調理台としても十分使用可能。もちろんこのキッチンスペースの下に冷蔵庫などを配するのも忘れてはいない。
エントランスを入って 右側の奥が就寝スペース。ベッドが2台左右に配置されていて、さながらホテルのよう。
ベッドの間には階段のような家具が設えてあり、ここを登ってベッドの上に行く模様。
ベッドルームの全景はこのような感じ。
ベッドルーム上部の壁にエアコンの室内機が設置されている。やはり寝る場合にはこの位置が最適。ただ、この位置であれば前方のダイネットスペースに冷気が届かない可能性もあり、サーキュレーター等で少し風を回してやる必要があるかもしれない。
就寝スペースの天井高はそれほど高くなく、ベッドの上で立つことはできないが、寝るスペースであれば十分問題なし。もちろんあぐらをかいてベッドの上に座るぐらいのスペースはある。
またこのベッドの下は、先ほど外から見た巨大な収納庫になっており、非常にスペース効率の良いレイアウト。
ベッドルームの上部の壁際には収納スペースが多数設けられており、長期の旅行でもここに細々したものを入れることができ、まさに旅する車だということが分かる。十分長期旅行に耐えうる車だということが分かる。
真ん中の家具の最上段には小物入れ、100Vのコンセントが設置してあり、寝ながら携帯電話の充電や、その他電化製品が使えるのも便利。
天井にはLEDの照明機器、さらにカバードされたルーフベントファンもあり車内の雰囲気を統一させている。
さて、いつものようにフリールームもしくはトイレルームの観察に入る。
扉を開けると中に首振り式のトイレだろうか、トイレが見える。足元のスペースも十分あり、実際に使うのに支障はなさそう。非常に清潔な感じでホテルのバスルームのような感じもする。
トイレはトイレの便座自体は何やらあまり今まで見たことのないようなタイプ。蓋を開けてみる。それなりに座面が広く使い勝手も良さそうなトイレだ。
どうやら水洗は電動のようで、背面の壁に設置してあるボックスのようなものに押しボタン式のスイッチが見える。
こちらはバンクベッドの拡大写真。高さこそ少ないが、やはり寝るには十二分なスペースがある。バンクベッドに登るためのはしごが置かれていた。
これは先ほど紹介したエアコンの吹き出し口。かなりの大きさのものが四つ配置されており効率が良さそう。
これはコースターの憧れの運転席。ここに座って運転出来る人は幸せな人だと思う。
もう1度外に出て外観を確認。先ほどのベッド下収納のアクセスドアが反対側にもあり、三方から物が出し入れできるようになっていることを知る。
これはとても実用的だと思い、やはり使う人のことをかなり考え抜かれて作られたキャンピングカーだというのがよく分かる。いずれにせよ1,350万円という価格はおいそれと誰もが買えるような価格ではないが、所有すること自体に喜びを感じられるような超高級セミフルコンだと思った。