お台場キャンピングカーショー2019に行ってきた『バンテックのコルドランディの内装が酷過ぎると思う件』
お台場キャンピングカーショーに来ています。
バンテックのコーナーを引き続き見学。今度はコルドランディというカムロードベースのキャブコンを見学。
価格は656万円と、こちらも決して安いキャンピングカーではない。
ベース車両はカムロードのディーゼル2WDを採用。私はディーゼル車であれば4WDでなければ意味がないと思っているので、展示車両の価格を抑えるため、とりあえずディーゼル2WD の展示にしたと思われる。
タイヤはカムロード純正のようで、ホイールはスチール(鉄)製。
エントランス部分はやや異型。それでも靴を2~3足ぐらいは置けそうなスペースがある。
エントランスドアを入った真っ正面に大きなフリールームの扉が見える。バンテックの他のキャブコンより大きなフリールームの扉が付いている。
運転席・助手席の上はバンクベッドになっている。これはどのキャンピングカーでも同じような構造。
ただ、バンクベッドの形が少し面白く、運転席上の部分に一人用のベッドのようなスペースが見える。間を板で塞ぎ、広いバンクベッドとすることもできるよう。
一人でごろりと寝るにはこの状態でも使えるため、なかなかユニークな装備だと思う。
近くで見るとそれがはっきりわかる。小さな転落防止用の手すりのようなものも付いていて、ここで一人分の就寝スペースとすることを想定しているよう。
リアはL字型のダイネットになっており、真ん中にテーブルが。
サイドソファーにシートベルトがあるのは横向きで乗車することを前提としている模様。ただ横向きで乗車するのは電車ならいざ知らず、車の場合車酔いをしてしまうのではないかと少し心配になる。
また、万が一の事故の際に横向き乗車だと乗員の安全が確保できないような気もする。ましてや2点式のシートベルトしかない横向き座席では、事故が起きた際乗員同士がぶつかり怪我をしてしまう恐れもある。
よってここは走行中の乗車スペースとせず、あくまで車中泊などの際のベッドスペースとして活用するのが良いと考える。
リアのダイエットの頭上にはぐるりと吊戸棚が巡らされ、小物等の収納には困らない仕様。
キッチンは二口コンロと水道の蛇口が二つ。カウンターも広く、なかなか実用的。カウンターの前に大きな窓があり、外からの採光も十分。
フリールームの扉を開けてみた。中はやや細長い造りでかなり広い。
オプションなのかもしれないがシャワー装備がついていた。
床面もかなりしっかりしており、実際私が乗って少し足元に荷重をかけてみてもビクともしない。かなり丈夫な作りになっている模様。
吊戸棚の中を見てみる。こちらは特に雑な感じはしない。
反対側の隅も見てみたが、これといって雑なところは見えない。
今度は 違う場所の吊戸棚の中を見てみる。ヒンジ類も丁寧に取り付けられているようで問題はなさそう。プリント合板の質感もそれなりで、先ほど見たジルやジルノーブルの合板より高級感があるように思える。
しかし、奥側部分のプリント合板を見て少し驚く。なんと真っ直ぐに取り付けられていないのだ。写真でも分かるように、右上部分に隙間が空いている。
どうしたものかと 手で押してみると、ペラペラの合板でベコベコする。さらによく見てみるとこのペラペラの合板の裏に断熱材が入っていないことがよくわかる。
それを証拠に外の光が透けてFRPのシェルが明るくなっているのがよく見える。これには少しショックを受けた。これは私が所有している18年前に購入したジルと全く同じ作りだ。
私のジルは合板を外してみたところ、見事にそこには何もなかった。いきなりFRPのシェルが現れ、断熱材の姿はどこにも入っていない状態だった。
もちろん、合板もこのコルドランディ同様にペラペラで2~3mmの厚さの合板が申し訳程度に取り付けられているという、今と全く同じ状態だった。
私が現在のジルを購入してから18年以上経過しているにも関わらず、断熱材を入れないという全く同じ造りを継承しているところに、バンテックのキャンピングカー造りに対する想いが透けて見えるようで、非常に落胆しました。
他の部分の吊戸棚の奥の部分も合板が微妙にズレている場所があり、非常に作りが雑だと思う。
現在バンテックのキャンピングカーを所有もしくは購入検討、もしくは購入を決定し納車待ちの方には 非常に申し訳ないが、「バンテックのキャンピングカー、これでいいの?」と思ってしまう。
キャンピングカー雑誌には決して書かれることのない事実がここにはあった。それはそうだろう、キャンピングカー雑誌はバンテックから多大な広告掲載費を貰い、雑誌の発行を補助してもらっている大切なスポンサーだから。
スポンサーのご機嫌を損ねるような記事など書ける訳がないのは当たり前。コレはテレビ業界でも同じなので、ホントのことは現場で現物を見ないと分からないということ、後は実際にキャンピングカーに乗っている人のブログを参考にする方法もある。
ただ、ブログもステマ(ステルスマーケティング)っぽいブログもあるため、最後は自分の目で確認することが一番大切なのかもしれない。
コンロにガスを供給する装置はカトーモーター製のカセットガス用カートリッジが取り付けられていた。
これは他のキャンピングカービルダーもこぞって採用しているため、信頼性や耐久性があると思われる。
扉を閉めるとそこからはとても綺麗に見えるのだが・・・。
さて、このクオリティーで656万円税別~というキャンピングカー。
実際に細かいところを見てみないと分からないなというのが本当のところ。18年もあったのだからもっと進化していると思ったのだが、進化どころか逆に退化してるような気がして残念でならない。
規模が大きなキャンピングカービルダーとはいえ、これでは少し お粗末過ぎないかと思ってしまう私でした。