第16回 神奈川キャンピングカーフェアへ行ってきました【その10】
今回は2016年9月24日(土曜日)に神奈川の川崎競馬場で開催された『第16回 神奈川キャンピングカーフェア』を見に行った時の様子をご紹介。
デルタ・バン・デザインの製造・販売する『ダーウィン』という200系ハイエースベースのバンコンが展示されていました。
200系ハイエースのバンコンは今までのキャンピングカーショーでイヤという程見てきましたが、やはりキャブコンに比べて乗り心地や動力性能に優れたバンコンがどうしても気になる私。
ベース車両はスーパーロングの特装車を採用。車両サイズは全長5,380mm×全幅1,900mm×全高2,285mmという大きさで、全長だけを見てみると5×2サイズのキャブコンより車体は大きいことになります。
天井高と全幅がキャブコンより小さいため、縦に長いレイアウトは得意としていても、横に展開するレイアウトが組みにくいというウィークポイントもあります。
そうなると車両に対して横になって就寝するより、どうしても縦に就寝するようなスタイルのベッドを組まざるを得ないのも実情。さらに天井付近にあるキャビネット類も頭上空間を圧迫する要因に・・・。
ベッド下はお約束の巨大な収納庫になっています。
結構高級そうなカーペットを敷いているので、汚れたアウトドア用品を無造作に積み込むのは少し躊躇しそう。ここは普通のビニールクッションフロアで良いのではないかと思いますが・・・。
ラグジュアリー路線を行くバンコンという位置づけであれば、これはこれでいいと思います。シートの色や家具の質感を見る限りでは、ラグジュアリー路線とアウトドア路線の中間辺りを狙っているようにも見えますね。
ギャレー関連もしっかりと造り込んでいるようなので、キャンピングカー路線もそれなりに意識しているような気もします。ただ、装備品がミニマムにも関わらず、標準仕様の車両価格が536万円(税抜)というのが気になりました。
確かにシートや家具などの装備品に良いものを採用しているようにも見えますが、そこまでの価値があるとも思えず、何とも中途半端な印象のするバンコンとなっているのが残念なところでもありますね。
ベース車両の価格が高額のため、この位の価格になってしまうのは仕方のないところかもしれませんが、少し価格設定が高いのではないかと思ってしまいました。
200系ハイエースのバンコンは競合他社が非常に多いジャンルのため、中身と価格のバランスが取れているのか、厳しい目で見ている方も多いため、なかなか難しいところではあると思います。
収納庫の扉の内側などを見る限り、手抜きなく造られているバンコンだと分かります。「このクオリティーであれば、この価格はある程度仕方のないことなのかな」とも思いますね。
このように、キャンピングカービルダーの姿勢を見るには、表面から眺めているだけではダメです。時には意地悪く家具の裏側や下側を覗き込み、普段目に付かないところの処理をどれだけ情熱を持って完成させているか、確認する必要があります。
このキャンピングカービルダーではありませんが、家具の隙間に室内灯の配線を平気で挟み込んだままにして販売しているキャンピングカービルダーもあり、そのようなキャンピングカービルダーのキャンピングカーは買うと後悔すること間違いナシです。
キャンピングカーは高価な買い物です、くれぐれも粗悪品を掴まされないよう、消費者も真剣に選ぶ目を持たなければなりません。