軽キャンパーベース車に人気のスズキエブリイがフルモデルチェンジ

キャンピングカーの普及率が高くなっているというけれど、キャンピングカーらしきものが走っているところなんて見たことがないよ、という方もいるでしょう。

実は、日本で売られているキャンピングカーのほとんどは、アメリカの映画に出てくるような部屋を引っ張って走るようなタイプではなく、一般の自動車をキャンピングカーモードに改装したものなのです。

だから、実はあなたのそばを普通の自動車に見えるキャンピングカーが走っているかもしれませんよ?

日本で人気なのは「軽キャンパー」

日本はやっぱり狭い国ですから、日本の家屋の駐車場に停めやすく、そして日本の狭い道路を走りやすい大きさのキャンピングカーが人気です。ベースとなっているのは軽自動車やワンボックスカーなど。

特に、値段が低めでサイズが小さい軽自動車をベースとしたキャンピングカーは人気です。このような、軽自動車ベースのキャンピングカーは「軽キャンパー」と呼ばれています。

ただ、軽自動車がベースといってもさすがに普通の自家用4人乗りなどが使われることはなく、多くは軽のワゴン車などが使われています。

軽自動車って?

ここで、一応じゃあ軽自動車って何?ということをおさらいすると、四輪の場合の規格は以下のとおり。

・全長:3,400mm以下
・全幅:1,480mm以下
・全高:2,000mm以下
・排気量:660cc以下
・定員:4名以下
・貨物積載量:350kg以下

となっています。各自動車メーカーは、いかにこの規格のなかで性能と快適性を上げるかを競ってきました。

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スズキのエブリイがフルモデルチェンジ

軽キャンパーのベース車には、ダイハツのハイゼットカーゴや、トヨタのピクシスバンといった、商用の軽自動車が使われています。これは、商用軽自動車のほうが内装が必要最低限であり、改装が容易であること、そして、後部の荷室がわりと広めにとられているからです。

そんななかでも軽キャンパーベースによく使われているのが、スズキの商用軽自動車「エブリイ」です。そのエブリイが、昨年フルモデルチェンジを行いました。

エブリイは運送業や配送業でも多く使われています。今回のフルモデルチェンジのキモは、そうした荷物を運ぶ業者にアピール度が高い荷室サイズの拡大です。

荷室の長さは+15cmの1,955mm、幅は+5cmの1,385mm、高さは+3.5cmの1,240mmに拡大しています。素のままでもプロレスラー一人ぐらい余裕で寝られそうです。

もう一つ変わったのは、R06A型エンジン搭載による、低燃費性能の向上です。あくまでメーカーの試験での数値ですが2WD車で20.2km/Lとなっています。

R06A型エンジンはスズキが開発した軽自動車用エンジン。新型エブリイでは5速オートギヤシフトを搭載し、燃費だけではなく重い荷物を運んでも力強く走れるように、走破性能と登坂性能も向上されています。

新型エブリイはキャンピングカーにも合っている

荷室が広くなり、燃費とパワーが向上したことで、新型エブリイはよりキャンピングカーベース車に合った車になりました。

広くなったということは、同じ設備を付けても居住性が向上したということです。

キャンピングカーの場合、キャンプや旅の荷物だけではなく、水タンクやベッド、小型のキッチンユニット、戸棚、ベッドなどキャンピングカーとしての設備を搭載しなければならないので、それなりの馬力が必要なのです。

R06A型エンジンは、キャンピングカーとしても充分なパワーを持っているようです。

フルモデルチェンジによる問題も

ただ、メーカーはなにもキャンピングカーに改造するためにフルモデルチェンジをしたわけではなく、あくまで商用車として仕事で使うみなさんの利便性を高めるために行ったわけです。

それゆえに、キャンピングカーに改造する場合には不都合も出てきました。その最大のポイントが発電機の制御技術の向上です。特に、エブリイについては、スズキはかつて発電機の不具合でリコールを出したことがあるので、かなり気を使っています。

キャンピングカーの場合、エンジン停止時にも電力が必要になってきます。そのために、バッテリーが上がらないようにサブバッテリーを使います。

ところが、今回のフルモデルチェンジで発電機の制御が精密になっため、後付でサブバッテリーをつなげるとエラーが出て充電できなくなったというのです。

キャンピングカーへの改造は当然の事ながらメーカーのサポート外のことで、余計なオプションを付けるための不具合が出たからといって文句は言えません。日本の自動車メーカーは、キャンピングカーへの改造に協力的ではないと文句を言う人もいるようですが、それはお門違いというものです。

ただ、最近は発電機からではなく、ソーラーパネルを利用して充電するタイプのサブバッテリーも出てきているようなので、そうした問題も解決できるかもしれません。

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