2014年に注目されたキャンピングカーの装備品を振り返ってみれば・・・
キャンピングカーというと、最初からキャンピングカーとして製造されていると思っている人がほとんどではないでしょうか?実は、日本で販売されているキャンピングカーは、そのほとんどが市販車を改造して作られています。これは、逆に言うとキャンピングカーをオーダーするときは、予算や好みに合わせて装備を選べるということ。
そのようなキャンピングカーの改造を行う業者を「キャンピングカービルダー」といいますが、キャンピングカービルダーなどで構成される業界団体・日本RV協会はこのほどキャンピングカーにのせる装備に関するアンケートをとり、キャンピングカーユーザーがどんな装備をどのように使っているかなどの調査をしました。
ここ数年、「異常な猛暑」がもう普通になってきており、このままいけばこの猛暑こそ平年並みとなってしまうのではないかという勢い。熱帯に住んでいるはずの生き物が、それまで見たことがなかった場所で見られるようになったなどという話も聞きます。
というわけでキャンピングカーにもエアコンは必須となりました。最近のキャンピングカーは、よほど小さいタイプのものでなければ家庭用エアコンを装備できます。キャンピングカーに家庭用エアコンを装備しているかどうかについては、一番多い37.3%が家庭用エアコンを装備しておらず、車載(改造前の市販車にもともとついていた)エアコンを使うと答えました。
この結果は、エアコンを装備できない軽自動車を改造した「軽キャンパー」と呼ばれるキャンピングカーが普及してきたこと。そして、小さいゆえに車載エアコンだけで十分であるということを示しているようです。しかし、車載エアコンを使う場合はエンジンを切ることができないので、エコの観点から言うと問題がありそうです。
別途エアコンを搭載しているという人がどういうタイプを使っているかについては、20%が家庭用のエアコン、16%がキャンピングカー専用エアコンを搭載していると答えました。ここ数年、省エネ性能がよくなってきたということもありキャンピングカーへの家庭用エアコンの搭載が増えています。
空調設備としてはエアコンの他に、車のタンクにあるガソリンや軽油を燃料とする「FFヒーター」にも人気があります。FFヒーターは車外から燃焼用の空気を取り入れ、車外に排気するので一酸化炭素中毒などの心配がありません。
空調以外の設備としては、まずトイレ。アウトドアを目的にした旅の場合、設備が整ったキャンプ場や公園ならともかく、そこへ至る道にトイレがないということは意外とあります。また、トイレが外にある場所でも、寒い時や雨天の時などは車内にトイレがあると楽。
また、定年後のキャンピングカーでの旅を楽しんでいるシニア層の場合も、トイレが近い人にとっては車内にあったほうが断然心強いと思います。
冷蔵庫については、日本国内では大抵の場所にコンビニがあるので、それほど必要性が感じられないせいか、キャンピングカーへの冷蔵庫の搭載が必要とする人は22%に留まりました。ただ、高速道路で渋滞に巻き込まれた時、旅先の漁港で新鮮な魚を購入したときなど、冷蔵庫があったほうがいいという局面はいろいろあるのではないでしょうか?
キャンピングカーに家電製品を搭載する場合、エンジンを止めても使えるようにサブバッテリーは欠かせません。とはいえ、搭載する家電製品が増えるほどバッテリーに負担がかかります。エアコンなどは特にそうです。
今回のアンケートではサブバッテリーの搭載数も調べられました。その結果、サブバッテリーを2個搭載している、が49%、3個が10%、4個が7%となりました。それだけ電力を必要となる製品を搭載しているということなのでしょう。
では、キャンピングカーユーザーは車内でどんなものに対してサブバッテリーを必要としているのか?上位から照明32%、テレビ27%、電子レンジ13%、エアコン10%となりました。テレビにはDVD観賞なども含まれます。
照明がトップなのは当然として、たとえキャンピングカーの旅でもテレビは欠かせないといったところでしょうか?テレビや映像ソフトなどを観賞するか否かについては、77%が観賞すると答えました。「家ごと」旅行する感覚のキャンピングカーでの旅は日常の延長であるという意識もあるのかもしれません。
こうした需要に合わせ、キャンピングカーに搭載できる電化製品もどんどん豊富になっているようです。
というようなニュース記事がインターネット上に掲載されていましたが、やはり冬場の寒さより夏場の暑さの方がこたえるようで、家庭用エアコンがキャンピングカーにかなりの勢いで普及していることも納得です。
サブバッテリーの増設も電気製品が増えてきつつある現状を考えれば自然な流れで、冷蔵庫も現在は3WAY(100V・12V・ガス)のパワーソースを使うタイプではなく、12Vの電源のみを使うタイプが主流のため、やはりサブバッテリーの増設は必須の流れでしょう。
また、サブバッテリーも2104年のキャンピングカーショーなどで見掛けたのが、リチウムイオン電池の採用。まだまだ価格は一般的ではありませんが、普及が進めば価格もこなれてくると思われるため、リチウムイオン電池がサブバッテリーの主流になる日も遠くないのかもしれません。
2014年も終わりですが、2015年のキャンピングカー業界はどんなキャンピングカーを私達に見せてくれるのか、今から楽しみでもあります。