航空自衛隊入間基地で開催された入間航空祭を見に行きました【その4】
今回は2016年11月3日(祝)に埼玉県入間市にある、航空自衛隊入間基地で開催された入間航空祭へ行った様子をご紹介。
午後になり、いよいよ入間航空祭のメインイベントであるブルーインパルスの展示飛行が始まる時間となりました。航空自衛隊の中でも、精鋭中の精鋭であるブルーインパルスのパイロットが整備を担当している隊員と挨拶を交わしています。
ブルーインパルスには一機ごとに専任の整備隊が付き、リーダーを含めて4人でひとチームという形をとっているとのこと。何気ない挨拶の様子ですが、やたらカッコよく、ここでも周りにいる高級一眼レフのシャッター音が鳴り響きます。
挨拶を終えると整備隊が機体の最終点検に入ります。各部を入念過ぎる程にチェックをし、完璧な状態でブルーインパルスを飛ばすための準備を進めていきます。
最後は整備隊だけで記念撮影をしている様子もあり、やはり彼らにとっても、今日という日は特別なものなのだという雰囲気が伝わってきます。
いよいよブルーインパルスのコクピットにパイロットが乗り込み、シートベルトなどを装着していきます。
パイロットが青いヘルメットを被ると、一気にコクピットの情景が引き締まった感じになったのには驚きました。やはりこのヘルメットを被るというアクションが、一種の戦闘モードへのスイッチのようなものなのかもしれませんね。
ブルーインパルスのエンジンが掛けられ、フラップの動きやライトの点灯等、各種機器が正常に作動するかの確認作業をしていきます。この一連の動作を見せることを、航空軍事用語で『ウォークダウン』と呼ぶらしく、エアショーの一部ということみたい。
これは本当に最前列でなければ見られないショーのため、早朝から来たかいがありました。
最後に車輪を留めていた輪留めが外され、私たち観客の前をゆっくりと滑走路に向けてブルーインパルスが走り出しました。その時にブルーインパルスがお尻を向けるのですが、最前列付近にジェット噴射の熱気と共に細かい砂粒が飛んできて、高級一眼レフを構えている最前列組は「ギャ~」という悲鳴にも似た声を上げて大騒ぎ。
まさに『砂かぶり』とはこのことで、ブルーインパルスのジェット噴射の熱気を感じることなど普段は絶対にないため、非常に貴重な体験となりました。
ブルーインパルスが順番に離陸し、その後低空飛行で会場内を通過。
さらにこんな低い位置でスモークを吐きながら飛行するものですから、会場内は大騒ぎ。よく見るとまだ車輪が出たままの状態でこのパフォーマンス。凄過ぎます・・・。
しかもかなり接近して飛行しています。
今度は縦になって5機が編隊飛行。盛大にスモークも吐き出されており、空に白いカーテンが掛かっているよう。
さらに一機のブルーインパルスが、どこまでも高く垂直に空へ上っていくパフォーマンスもあり、見ていて何だか気持ちがスッキリするような感覚を覚えました。
コレ、失敗写真です・・・。というのもブルーインパルス同士がお互いに斜めに交差するというパフォーマンスだったのですが、時速800km/hで飛行するブルーインパルス同士のため、その交差速度は時速1600km/h!というとんでもない速度。
かなり目の前でそれが行われるため、本当に一瞬の出来事。私のお気楽なコンパクトデジカメで撮影できるようなレベルのものではありませんでした。ということで、スモークの跡だけが撮影された間抜けな写真となってしまいました。
でも、時速1600km/hですれ違う世界ってどんなものなのだろうと考えても、到底想像がつきません。車でも高速道路で隣のレーンとのすれ違い速度は100km/h+100km/hでせいぜい200km/hがいいところ。
その8倍の速度ですれ違うなど、やはりどう考えても想像がつかない世界。だからこそ精鋭中の精鋭部隊でなければブルーインパルスのパイロットは務まらないということか。
さて、コレはなんでしょう?
あ、カモメかな?いや、お尻かな・・・?(んな訳ない^^;)
もうここまでくればお分かりですね。
ハイ、ブルーインパルス2機が青空に大きなハートマークを描いてくれました。
さらにハートに矢が刺さります。
途中で一回切れ、きちんと裏側へ貫通しているような感じになるなど、非常に芸が細かく、観客は大喜び。今日は本当に良いお天気で風も弱いため、キレイなハートマークとそれを貫く矢もキレイに描けました。
さらに後方から5機のブルーインパルスがスモークを吐きながら登場。大きな青空のキャンバスいっぱいに真っ直ぐな線を描いていく様子は圧巻の一言。
続いて描いているのは・・・
ブルーインパルス5機を使った昼間の星が出来上がり。会場内からは盛んな拍手が起きていました。
ブルーインパルスの展示飛行も終盤、少し小さくて見づらいですが、お互いに逆さまになったまま時速1600km/hですれ違うという荒業を披露。あまりのスピードに見ているこちらがハラハラしてしまいます。
そんなこんなで迫力のブルーインパルスの展示飛行もあっという間に終了し、後は航空自衛隊入間基地を出て帰るだけなのですが、出口へ通ずる通路はご覧の通りの大混雑。
やっとの思いでその大混雑を抜けても次は踏切で足止めされ、なかなか入間基地の外に出ることもままなりません。
踏切を通過するとやや混雑は緩和され、歩きやすくなってきました。
観光バスで入間基地に訪れていた人も多いようで、入間基地正門脇には多数の観光バスが帰りのお客さんを待っていました。
それにしても想像以上に入間基地の航空祭は楽しめました。来年もまた来てみたいと思いながら、入間基地を後にする私でした。