百里基地の航空祭2016に行ってきました【その3】
2016年11月3日に埼玉県の入間基地にて開催された航空ショーの感動が忘れられず、今回は2016年11月27日(日曜日)に茨城県の百里基地で開催された航空祭を見に行った時の様子をご紹介。
引き続き飛行場地区に展示されている戦闘機を見ていきます。戦闘機のジェットエンジン噴出口を間近で見る機会などそうそう無く、興味深いものがありますね。
真後ろから見たジェットエンジン噴出口で、飛行中には※アフターバーナーと言われる推力増強装置により、この噴出口からオレンジ色の炎が見え、これがまたメチャカッコいい。
※アフターバーナーとは
アフターバーナー (afterburner, A/B) は、ジェットエンジンの排気に対してもう一度燃料を吹きつけて燃焼させ、高推力を得る装置。本来のエンジンパワーを格段に増強できる一方、燃費の悪化と騒音の発生というデメリットの双方を持つ。
そのジェットエンジン噴出口の内部はこんな感じ。格子状のパーツが組み込まれており、もの凄い高温にも耐えられる素材で造られていると思われます。
人垣の上から手を伸ばし、ブルーインパルスの隊列を今回も撮影することができました。先程から見ている戦闘機に比べ、ブルーインパルスの機体は非常にコンパクトだと感じますね。
これはカメラバッグにディスプレイされた陸・海・空の自衛隊のマスコットのよう。入間基地の航空祭やここ百里基地の航空祭の露店でも、マスコットキャラクターのぬいぐるみが販売されていました。
入間基地の航空祭の時と違い、最前列に陣取っている訳ではないため、ブルーインパルスの隊列の前のやや後方で朝食にすることに。
昨日、佐野プレミアムアウトレットでベーグルを買っていたので、それを座って食べます。あまりベーグルって食べたことはないのですが、「まぁ、こんなもの?」という感じ。
中に何かを塗ったり挟んだりして食べた方が美味しいみたい・・・。ちなみにサンドイッチはセブンイレブンのもの。
そうこうしているうち、午前9時30分頃から『戦闘機の飛行性能を披露』ということで、F15戦闘機の展示飛行が始まりました。
飛行場地区の真上をF15戦闘機が通過するのですが、その時の音が尋常ではありません。通過する前にアナウンスで「大きな音がしますのでご注意下さい」とありましたが、まさに空気を切り裂くような爆音で、入間基地の航空祭より10倍位の音量。
おそらく入間基地は百里基地に比べて住宅街が近く、これほどまでの騒音をたてる訳にはいかないため、かなり『抑えられた』飛行展示だったということが分かります。
とにかくもの凄い爆音で、小さな子供であれば驚いて泣いてしまう程のレベル。実際、周りのチビッ子はあまりの爆音に耳を塞いでいる子も多数いたりして。
さらに水平飛行から急角度で上昇するというパフォーマンスも見せ、「あんな急角度で上昇に転じてよく失速しないよなぁ~」と、戦闘機の飛行性能には舌を巻くばかり。
それにしても本当に凄まじい爆音で、普段街中を暴走している暴走族の整備不良のバイクや車の騒音がカワイイと思える程。エンジン音が大好きな私は、その圧倒的な音量と音圧にシビれます。
これは本当に体感してみないと分からないような大迫力で、百里基地の航空祭に来て良かったと思える瞬間でした。
続いては救難機による救助活動を紹介。手前に飛行中の哨戒機が遭難者を発見し、実際の救助はヘリコプターが行うという段取り。
その様は、お母さん(哨戒機)が発見し、お父さん(ヘリコプター)が実際の救助をし、その様子をお母さんが周りを旋回しながら見守るといった感じ。
ヘリコプターがホバリングでピタリと空中に静止する様は、何度見ても凄いと思わざるを得ません。
ヘリコプターから救助隊員が降下。航空祭のため、観客に手を振りながら降下していきます。もちろん実際の救助現場では手を振りながらにこやかに降下などという状況ではないのは確か。
展示飛行の合間に戦闘機の格納庫に展示されている関連グッズを見てみます。
制動傘と書かれたこのパラシュート。よく戦闘機などが着陸した際、後方に開いてエアブレーキとして使用している場面をテレビなどで見た人も多いはず。
F-4戦闘機のものらしく、用途として、『緊急時航空機のスピン回復手段及び滑走距離の短縮のため使用する。』とありました。
「なるほど、航空機がスピンした時にも使えるのね」と、妙に納得した次第。基本的に航空機は3輪のため、一度スピンが始まれば4輪の車と違い回復動作が容易ではないと思われ、その際に制動傘を開き、スピンを強制的に止めるという手段が取られるのでしょう。
これは戦闘機のパイロットの装備。かなりスリムな人形ですが、やはり戦闘機のコクピットは狭いため、『ふくよか』な方はパイロットにはなれないのかも・・・。
確かにあまり『ふくよか』だとその分旋回時に体重が重いだけに強烈なGが掛かり、あまりよろしくないのかもしれませんね。
ビジュアル的にも『デ●』な戦闘機パイロットはちょっと・・・。という感じでもあります。
そのコクピットの様子。非常にごちゃごちゃしていて何が何だか分からないような状態で、やはりスリムでなければ務まりそうにありません。
これは戦闘機に搭載される20mm弾薬のよう。一列100発あり、300発を装填可能のよう。一秒間に5発発射できる性能を持ち、一秒間に5発ということは、60秒(1分)で300発を撃てるという連射性能。
その20mm弾薬のカット見本も展示。下の方に『日本工機株式会社白河製造所』というところが造っていると表記してありました。
「メイド・イン・ジャパンなのね」と、少し驚く私。
これは格納庫のスライド式扉。もの凄い厚みと15m以上はあろうかという高さで、相当な重量があるはず。「手動ではあるまいな・・・」と思って近くの自衛隊員の方に聞いてみると。
「手動で動かします。一人でも動かすことが可能です。」と、親切に教えてくれました。「これだけの大きさの扉を手動で動かすんだぁ~、大変だなぁ~」と思った次第。
入間基地の航空祭も百里基地の航空祭でもそうですが、自衛隊員の方はとっても丁寧で親切。普段から自衛隊という統制された集団の中で過ごしているため、自然と礼儀正しさや親切心が育まれているのでしょうか?
そんなことを感じる航空祭の一幕でした。