コンパス【ホワイトハウス/旧・アムクラフト】のハイエースバンコンのカタログを検証

ホワイトハウスというキャンピングカービルダーの製造する、『コンパス』というバンコンが今回のお題。

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確かこのコンパスは、アムクラフトというキャンピングカービルダーが製造していたと思うのですが、アムクラフトのホームページを見ると『事業譲渡に関するお知らせ. この度、株式会社ホワイトハウスは平成25年12月16日株式会社アム・クラフトより、キャンピングカー製造 事業の譲渡を受けましたことをご連絡申し上げます。』というような告知があり、キャンピングカー事業の譲渡が行なわれたようです。

キャンピングカービルダーの倒産が時々ある中、このような形で事業が継続されるのは、既存ユーザーにとってもありがたい話で、同時にこれからキャンピングカーを買おうと思っている方にも、多少の不安は残りますが、経営が安定するという意味ではプラスの材料になるはず。さて、そんな事情もありますが、アムクラフト時代から販売されてきているこの『コンパス』は、200系ハイエースをベース車両としたバンコン。

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ポップアップルーフを装備したハイエースベースのバンコンはキャンピングカー市場に溢れているため、あまり新鮮さや新しさを感じるものではありませんが、各社細かい点に工夫をこらしているので、その辺りを検証してみます。

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コンパスの最大の特徴である、エクステンションボックスという装備は、車体の右側全体をFRPの箱で外側に拡大し、車内の居住空間を広げることに成功。その恩恵は就寝時に仕様するベッドに最も影響を与え、普通は車両に対して縦方向に寝るのがハイエースやキャラバンなどのバンコンでの就寝スタイル。しかし、このエクステンションボックスによって拡大された空間により、車両に対して横方向に寝ることが可能に。

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このエクステンションボックスによる後部ベッドサイズの横幅は何と1870mmもあり、平均的な日本人であれば大抵の方が横向きに寝ることが可能です。キャンピングカーの中で寝る際に、足が伸ばせずに微妙にひざを曲げた状態で寝なければならない車種もあり、試乗などで短時間寝るだけなら問題無いように思えますが、足が壁などについてしまい伸ばせない状態で寝るのは思った以上に苦痛なもの。そのような我慢をしなくても済むということは、キャンピングカー内での就寝環境においてとても重要なことだと思います。

私も自分のキャンピングカー(キャブコン)の中でベッド展開が面倒で時々足元が窮屈な状態で無理矢理寝てしまうこともありますが、やはり気になって目が覚めてしまうことがあります。ですから、足を伸ばしてゆっくり寝られるということは、想像以上に大切なことと認識しています。その他の装備品では、ポップアップルーフ上にソーラーパネルをオプションで設置できたり、電動サンルーフが装備できたりと、それなりに装備は充実。

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ただ、最後部にある『ポータブルトイレ(オプション)』の設定はちょいと疑問。ポータブルトイレを使うためには、最低でも車内に独立した個室が必要だと思っています。オープンスペースで用を足すのはかなり恥ずかしいと思うのですが、その辺りはキャンピングカービルダーの方はどう考えているのでしょうか?ポータブルトイレを設置するのであれば、たとえオプション扱いでもフリールームなどの設定があるキャンピングカーにしてもらいたいもの。

確かにハイエースやキャラバンのバンコン内にフリースペースを確保するのは空間の制約からも厳しいものがあります。しかし、使えない(使いたくない)装備品をオプションでも設定するのであれば、フリールームの設定をオプションとして設定し、トイレを使える環境を確保するのもアリだと思うのですが、いかがでしょうか?ただ、このような傾向はホワイトハウスのバンコンに限ったことではなく、他のキャンピングカービルダーの製造するバンコンにも見られるため、そのあたりは改善をして欲しいものです。

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ちょっと厳しいことを書きましたが、その他内装の質感であるとか、無駄のない家具類の配置など、ポップアップルーフ付きのバンコンキャンピングカーとしてはとてもよくできていると思います。乗車定員6名、就寝定員5名と、バンコンとしては就寝定員が多めの設定。価格はポップアップルーフが装備されているため、600万円程からとハイエースのバンコンとしては少々お高い設定になっています。

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ハイエースのディーゼル車に4WDの設定がないのが悔やまれるところですが、これはベース車両を製造するトヨタの意向ですから、こればかりは仕方ありませんね。NV350キャラバンにはディーゼルで、パートタイム4WD/ATのベース車両もあるため、トヨタもそこを意識して新たに出してくるかもしれませんね。

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いずれにせよ落ち着いた内装とエクステンションボックスが最大の特徴であるハイエースベースのバンコンとしては、全体的によくできているキャンピングカーだと思います。メーカーのサポート体制も事業譲渡により安定しているため、購入後も不安はないと思います。

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