アンセイエ【MYSミスティック】のちょっとレトロなカムロードキャブコンのカタログを検証

今回のお題は、MYSミスティックというキャンピングカービルダーの製造する、『アンセイエ』というカムロードベースのキャブコンタイプキャンピングカー。

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今どきのキャンピングカーにしては角ばっていて、なんとなく古さを感じさせるデザインではありますが、もともとMYSミスティックというキャンピングカービルダーは、トラックキャンパー(通称:トラキャン)で有名なビルダー。日本で唯一のトラキャン製造メーカーでもあり、トラキャンにおいては造詣が深いビルダー。

そんなトラキャンビルダーの造る新型キャブコンは、トラキャンの要素と形を残しつつ、バンクベッド部分をあまり大きくし過ぎないように作られています。私もキャンピングカーショーなどで最初見た時は「何だか無骨なデザインで、あまりカッコよくないデザインだなぁ~」と思ったのもですが、じっくり見ていくうちに、非常に個性的な顔つきをした堅牢感溢れるキャンピングカーだと思うようになりました。

外板はアルミパネルを使用し、トラキャンそのもののデザインと機能がある壁面となっています。実際に触れてみるとその堅牢さに驚くところで、FRPで構成された一枚の壁面とは明らかに剛性感が違います。

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室内トーンは落ち着いた色使いの家具とシート生地により、大人のキャンピングカーといったところ。5×2サイズキャブコンではありますが、後部に2段ベッドを配してあるため、乗車定員7名、就寝定員5名を確保しています。4人家族であれば、バンクベッドと後部2段ベッドで全員が就寝できるため、ダイネット部分をベッドに展開しなくても寝ることができます。

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私も経験があるのですが、キャンプや長距離運転の後にダイネット部分をベッドに展開するのは意外と面倒なもの。特にキャンプ場などでお酒を飲んだ後などは、床でもいいからそのまま寝てしまいたい衝動に駆られてしまいます。そういう意味では、ダイネット部分をベッド展開しないで済む2段ベッド装備のキャンピングカーは、ファミリーにとってはかなり魅力的。

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さらに何気なく標準装備品の欄を見ていて気が付いたのですが、家庭用エアコンが装備されています。家庭用エアコンをキャンピングカーに装備するのは今や業界のスタンダード仕様になりつつあり、しっかりとレトロな外観の中にも最新のトレンドを取り入れているところが評価大。ただ、『オプションのインバーターや発電機で作動させて下さい』という記述があり、「実際に作動させる方法は購入者でどうぞ」みたいな感じが少々残念。

せっかく家庭用エアコンを装備しているのだから、快適に動かせる仕組みを最初から装備してくれなければ、パワーソースがないというだけで、せっかくの素晴らしい装備品が有効活用できません。

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室内家具の扉部分に『ソフトクローザー』と呼ばれる機構を組み込んでおり、ゆっくりと扉が閉まるというのはとても良い点。特に上に開くタイプの扉はストッパーなどがなければ、手を離すと「バタンッ」と勢いよく閉まるため(私のキャンピングカージル(13年落ち)がそうです。)指を挟む危険もあり、このようなソフトクローザーという機構は歓迎されるもの。

エントランスドアも高級なタイプが使用されていたり、セカンド・サードシートも前向きで3点式シートベルトが使用可能な最新の安全基準を満たしたキャンピングカー専用シートの採用、さらに世界安全基準であるチャイルドシートを安全に固定できるISOFIXバーも標準装備と、内装は最先端をいっています。

引き出し式のバンクベッドは、奥行きこそ1330mと短いですが、幅は1880m確保されているため、大人2名でも余裕で就寝可能。フリールームも準備されていて、ポータブルトイレやカセットトイレの設定が可能。

バンクベッドの窓はオプションということですが、壁面に開口部を多く作らない方がいいと思う私は、バンクベッドに窓を付ける必要はないと思います。ですから、バンクベッドの窓がオプション扱いというのはある意味玄人好みの設定と言えるでしょう。バンクベッドはどちらかと言えば、昼間は就寝具の収納場所、夜は当然寝る場所なので、暗くても何も問題ありません。

フリールームに設置するトイレは、水洗式ポータブルトイレが19 ,440円、固定式水洗トイレが129,600という価格で、今の私であれば水洗式ポータブルトイレを選ぶかな。トイレを使わない時はフリールームを収納庫として目一杯使えるため、トイレはあればもちろん最高に便利だけど、固定式(カセットトイレ)に拘らなくてもいいのではないかと最近は思っています。

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このMYSミスティックの『アンセイエ』の価格は、標準装備品のみを取り付けた価格で、ガソリンエンジンで約600万円、ディーゼルエンジン搭載で、662~698万円という価格。最高価格帯の車両にトイレやインバーター、発電機などを取り付ければ700万円を軽く超えてしまい、選ぶ装備品によっては800万円近くなることが予想され、そうなればマイクロバスベースの『バスコン』も視野に入ってきます。

しかしバスコンには5×2サイズの車両サイズのものはなく、それより大きなものばかり。就寝定員も4名が精一杯で、バンクベッドがないため4名で就寝するには、必ずダイネット部分をベッドにしなければならないというデメリットはあります。アンセイエのように強烈に主張するような見栄えもありません。

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そう考えれば、このアンセイエの価格もあながち高いとばかりは言えないと思います。最後に、開発者からのメッセージを掲載しておきます。

『ミスティックの目指すもの、それは安全に自動車たるキャンピングカーを運行させ、万が一の場合にもできる限りの安全性を確保し、信頼性の高い車を作ることです。アンセイエは現在の技術水準では最高レベルのボディ強度を誇ります。またシートベルトなども当社独自の強度基準により計算された最高水準のパーツを採用し、万が一の事故でもしっかりと乗客を守ります。

さらに、走行性能の優位性も最大の安全性を提供します。キャンピングカー特有の揺れ等を抑えるため、リアスタビライザーを標準装備しました。これは乗用車なら低価格の車両でさえ付属されるパーツなのです。当たり前のことを実現する努力は惜しまないのが当社の考え方です。長く使用いただくためには、単に利便性だけを考えた商品構成ではすぐに飽きがきてしまいます。

アンセイエはその独創的なスタイリングが特に話題を呼んでおりますが、実は居住空間の快適性も考え抜かれた計算されつくされた形。所有する事の歓びを最大に感じていただける多くのポイントがちりばめられています。ぜひご自身で体感してください。』

ということで、これだけ堅牢な造りであれば、地震などの災害時にもシェルターとしての役割も十分に果たせるのではないかと思います。今度のキャンピングカーショーに展示してあれば、さらにじっくりと検証してみたいと思います。

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