ドライスーツのラテックスシール部分の上手い調整方法と便利グッズ
やっとの思いで買った型落ちのドライスーツ、『J-FISH(ジェイフィッシュ)プロ ドライスーツ ソックスタイプ』を無事に箱から出し、とりあえずこれで真冬でもドライスーツの中に超冷たい水が浸入してくる恐怖と戦わなくてもいいと思ったのも束の間・・・。
そう、新品のドライスーツは手首と首の部分のラテックスシールを切って自分で太さを調整しなければならないのです。新型のドライスーツは手首の部分がウエット地になっているようで、調整の必要は無い模様。
ただ、防水性という点ではラテックスシールの方が上のため、それ程防水性を重視している訳ではないのですが、とりあえず水が入りにくいことと、なにより浸水するドライスーツを早く何とかしたかったというのが本音。
という訳で今回は新品のドライスーツのラテックスシールの調整方法をしつこい位に詳しく検証及び説明しますので、これから型落ちのドライスーツなどを購入しようと思っている方は必見の内容です。
こんな感じで新品のラテックスシールの先端には1cm程の穴しか空いておらず、手を通すことは不可能。
まずは手始めに少し切ってみました。
ここで焦って切り過ぎたりしてしまえば一巻の終わりで、いきなり新品のドライスーツを修理に出さなければならない羽目になるため、慎重に作業を進めなければなりません。
いきなり修理に出すなんて、金銭的なダメージも大きいですが、それ以上に精神的ダメージの方が大きそうで絶対に避けたいところ。そんな思いもあるため、最初は切り口の様子を見るために少しだけ切ってみます。
ちなみに最初は少し切れ味の悪いハサミで切っていたため、切り口があまりキレイではありません。
しかもチキンですから、あまりにも切る場所が前過ぎたため、手首を通してみると血が止まりそう・・・。
さらに切ろうと思ったのですが、どうも切り口がキレイにいかず、少し考えてしまいました。
無い知恵を振り絞って考えついたのが、ペットボトルを使ってキレイにラテックスシールを切る方法。
ペットボトルを潜り込ませていきます。
こんな感じで腕の部分のラテックスシール部分を裏返しにしてペットボトルを差し込みます。ペットボトルの円周に沿ってピンと張った部分をカッターで切っていこうという作戦。
ところで、知恵を絞ってと書きましたが、実はネオネットマリンのドライスーツのページに出ていた方法を真似しただけ。とりあえずハサミでは上手くいかないので、カッターで切る方法を試してみようと思います。
最初は日本・コカコーラの『綾鷹』で作業をしていたのですが、どうも溝があるペットボトルのため、あまりうまくいきません。
そこで、サントリー『南アルプス 天然水 Sparkling!』に選手交代。
このペットボトルは妙な『くびれ』も無いため、うまくカッターで切り進めることができました。
ドライスーツの手首部分のラテックスシールをカッターで切る際は、サントリーの方が良さそう。というか、丸くてくびれの無いペットボトルであれば何でもいいのですが・・・。
とりあえず手首のラテックスシールは、サントリーのペットボトルでキレイに切ることができたのですが、問題は首の部分に使われているラテックスシールをどうやってキレイに切るか。
ちなみにこのままで頭を入れようと試みてみましたが、どうにも頭が出ず、いわゆる『真性包○』になってしまうため、このままでは使えそうにありません。
これはネオネットマリンでも『適当な大きさの丸い筒を使って下さい』と突き放されてしまっているので、しばし夜中に部屋で一人で考え込んでしまいました。
で、閃いたのがコレ。そう、お風呂で使う手桶です。この底の部分が丁度良い大きさで、妙なくびれもありません。
通してみるとジャストフィットで「オオ~、コレじゃ~!」と歓喜する私。当然この上からカッターの刃でゴリゴリと切っていくので手桶に傷が付いてしまいますが、そんなことに構ってはいられません。
何しろ失敗すれば手桶が何個も買えるような金額的損失や、プライスレスな精神的ダメージが待っていることを思えば手桶の傷のひとつやふたつ、どうってことはありません。
「よっしゃ~」という感じで慎重に慎重にカッターで切り進めていきます。
こんな感じで少し大胆に切ってみました。
切っては首を突っ込み →「く、苦しい~」 → 首を抜く → また少し切る → 首を突っ込み → 「く、苦しい~」 → 首を抜く → また少し切る、を数回繰り返し、ようやくいい感じの太さに調整できました。
切りながら思ったのですが、手首の太さと首の太さを伝えておけば、納品前にラテックスシールをプロの方が切っておいてくれるという有料サービスがあればいいと思いました。
かなり面倒でしかも失敗が許されない作業のため、ハッキリ言って疲れます。3,000円位でやってくれるのであれば、迷わず頼んでしまいたいと思いながらの作業となりました。
お次はズボンの部分が着用中にズリ落ちてこないようにするための、サスペンダーをドライスーツの内側に取り付ける必要があります。値札を取ってすぐに着ることができるウエットスーツと違い、ドライスーツは着るまでの儀式が多く、面倒です。
それでも一度決めてしまえばその後は調整も必要なく、真冬でもジェットスキーを楽しめるとあり、「最初だけは仕方ないよね」と思いながら深夜に黙々と作業を進める私。
YKKのアクアシールの日本語説明書が何故かコピーで同封されていました。「やっぱり日本語もあるんじゃん」と思いながらさらっと読んでおきます。
これは補修用のパッチ。丸いパッチが3枚付いていました。
サスペンダーも無事に取り付き、長さも調整しました。まだ本格的に着てはいないのですが、後の微調整はゲレンデに行ってからにしようと思います。
ナイロンジッパーだけあり、動きもスムーズです。
とりあえず全ての準備が完了したので、元通りに片付けることに。
ただ、やはり最初のようにコンパクトにはなりません。やや大きくなってしまったのですが、それを想定してかケースはやや大きめの造りとなっており、何とか収めることができました。
コレは切り取ったラテックスシールの一部。もうしばらくはドライスーツの調整はしたくないですね・・・。