キリがない欲望とどう付き合うか

本当はアレコレ欲しいモノはイッパイあるけど、モノより自分の時間が欲しいと思っている私です。

先日読んだ『良寛 清貧に生きる言葉』という本にもあったのだけど、欲望というモノはキリがないという記述。清貧を極めた僧侶にあっても欲望というモノを完全に断ち切ることはできず、『どこで線を引くか』ということが重要だと説いていた。

確かに生きているだけで人間は『生存欲』というモノを叶えている訳で、この世に生物として存在しうる限り、欲望とは切っても切れない関係なのだと思う。『その欲望とうまく付き合っていきないさいよ』ということが随所に書かれていた良書であった。

あとは幸せについても良い記述があり、『幸せは手を伸ばしてつかむものではない。自分の足もとに在り、それに気づくことなのだ。』という一節も感慨深いものがあります。

人間の三大欲を考えてみる

よく言われる人間の三大欲に、『食欲・性欲・睡眠欲』というモノがある。

食欲・・・食べなければ生きていけない人間の根源的欲望。私は時々、食べなくても生きていける肉体であれば、これほどまでに世の中に欲望を根源とする争いも起きないのではないかと考えることがある程、深い深い欲望だと思う。

性欲・・・人類が絶滅しないために太古より人間に備わっている、機能というか能力のひとつだと思う。動物は性欲(繁殖欲)を制御できないが、人間は制御する頭脳を持ったが故の苦悩を抱えてしまった。しかしその能力は一方で動物と違う豊かな社会生活を営むことを可能にした。

睡眠欲・・・休みなく働き続けられる人間(動物も)いない。活動を続ければいつしか肉体は疲労の限界を迎え、歩きながら寝ていたという昔の兵士の話を思い出してしまう。食べることと同じくらい重要な生命維持活動のひとつ。

それ以外の欲望が人間にはある

出世欲・・・人の上に立ちたいという欲望。様々な軋轢や嫉妬、恨みを生む出世欲だが、当の本人は自分の来た道が死屍累々の道でも気にならない。むしろ気にするような性格の人間であればそもそも上には行けない。

承認欲求欲・・・誰かに認められたい、承認されたいという欲望。最近ではSNS上での承認欲求合戦が激しく、心身ともに疲れているのに降りることができないチキンレースのような不毛な競争が行われている。

物欲・・・あらゆるモノを欲しがるのが人間の性。特に自分に無いモノを欲しがる傾向が強く、物欲に悩まされている人も多い。動物には無い物欲を持ってしまった人間は不幸なのか。反面、物欲が人間社会を発展させてきた側面も否めない。

等々、人間の欲望を挙げ連ねると、それこそキリが無い。四六時中欲望を刺激される世界に住んでいる以上、良寛の言うように『欲望にどこかで線を引く』ことが重要なのだと思う。

ただ、現れては消えていく空の雲のように人間の欲望には果てが無いことを、誰よりも人間は分かっているだけに、日々頭を悩ますのだ。私も早く無欲な人間になりたいという飽くなき欲望を抱えたまま、叶わぬ日々に悶々としている人間のひとりなのだ。

にほんブログ村 アウトドアブログ キャンピングカーへ
にほんブログ村
にほんブログ村 アウトドアブログ アウトドアライフへ
にほんブログ村
関連ブログランキングに参加しています。

関連記事

ページ上部へ戻る