キャンピングカーオーナーのあこがれ「バスコン」とは?

一口にキャンピングカーといっても、軽自動車を改造した「軽キャンパー」から、マイクロバスを改造した「バスコン」まで、その大きさは様々です。

日本RV協会の調べによれば、現在日本において一番多いのは、ワンボックスカーを改造したバンコンです。これは、狭い住宅事情や道路事情と使い勝手の最大公約数的な選択といえるかもしれません。

次いで多いのが、装備的には不十分だけれど、価格が低めでどこにでも入りやすい軽自動車を改造した軽キャンパー。あとは、1トンや2トンのトラックを改造したキャブコンです。

バスコンや、走行部分とは切り離された部屋を牽引して走るキャンピングトレーラーは、日本ではまだまだ普及率は少ないようです。

キャンピングカーオーナーのあこがれ「バスコン」の魅力とは?

しかし、そのような状況の反面、キャンピングカーオーナーの中にはバスコンにあこがれている人も少なからずいるとのこと。その理由は、なんといっても広さです。

単純に車体だけを比べても、全長平均5m、車高平均2mほどのバンコンに対し、バスコンは車幅はバンコンと変わらず2mほどなのは別として、全長は短いものでも5.5m、長いものだと7m、車高は2.5m~2.8mのものまであります。

車高が高ければそれだけ内部構造も天井を高くできるので、圧迫感がなくなってより広々とした印象を持てます。

広くなればそれだけ設備も充実するもの

例えばバスコンの中でも全長が長く7mほどもあるトヨタコースターを改造したバスコンの場合、二人がけのソファーを2つ向かい合わせたテーブルセットの他に、後部常設ベッドがついています。また、着脱式のテーブルを外せば、ソファーをベッドにすることもできます。

IHヒーターのキッチンは、都内の狭いワンルームマンションより広いほど。もちろんシンクもついていて、車内で料理をするときも、ストレスなくできるはず。

温水器も設置されていてシャワールームもあります。バンコンでもシャワーが付いているものがなくはありませんが、バスコンのシャワールームの広さとは比べようがありません。

高齢者連れの旅もしやすい

バスコンは内部が広く使えるので、動線も余裕をもって確保できます。だから、足元が安定するのでお年寄りも安心して利用することができます。

また、レイアウトの作り方によっては、車椅子のまま乗ることも可能。観音開きのバスコンは後部ドアを広く開けられるので、車椅子を乗せるときも楽にできます。

お年寄りとは限りませんが、ご家族が足が悪いからと旅行を躊躇しているようなご家庭でも、安心して家族旅行が楽しめます。

大きなわんこもノープロブレム

キャンピングカーの旅の魅力に「ペットと一緒に旅をできる」ことを挙げているオーナーさんも多いです。とはいっても、大型犬となるとそれなりのスペースが必要です。

バスコンならば、人間より大きいような大型犬を連れて行くのも簡単。わんこが複数いたって大丈夫です。

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国産マイクロバスベースなので狭い道でも安心

バスコンは、最低10人ほどの人間を乗せて走ることが前提となっているマイクロバスがベースとなります。そのため、エンジンのパワーが一般車とは段違いです。

キャンピングカーには様々な用途があるとはいえ、その主流はやはりキャンプや長距離移動の旅でしょう。となると、日本の場合は山道を避けて通ることはできません。

でもバスコンのエンジンなら上り坂だって楽々です。それに、山道によくある曲がりくねった道での取り回しも、日本の道や駐車場を使うことを前提に作られている国産マイクロバスならば、それほど苦労することはありません。

その点は、町中でショッピングセンターや病院、ホテルなどの送迎に使われているマイクロバスが、立ち往生などせずに普通に走っているところを見ればだいたい想像できると思います。

山道の急カーブでも、混みあった駐車場でも、ワンボックスカーなどと変わらない取り回しができるはずです。

バスコンのタイプ

バスコンには大雑把に2つのタイプがあって、それぞれに特徴があります。

・内部改装型

これは、ベースになるマイクロバスの車体はそのままに、内部だけキャンピングカー仕様に改装するというものです。

内部をいじるだけなので、コストを抑えられ、窓が多いので採光しやすく車内が明るくなります。

ただ、その反面断熱効果は薄いので、冬場などは寒さが浸透してきやすく、断熱処理をすると車内が狭くなってしまいます。

・セミコンバージョン

ベースとなるマイクロバスのシャーシーと運転席だけ残して取り外してしまい、キャビンを乗せて作るタイプです。内部を改装するのではなく、最初から居住スペースとして作られたユニットを載せるので、レイアウトの自由度が高い上に、断熱性も高くなります。

入れ子構造になる内部改装型に対し、若干広めの室内が確保できるのも魅力です。

もちろんこの場合は、内部を改装するタイプよりも数段コストが高くなります。

免許証は普通免許でOK

でも、マイクロバスがベースということは中型免許や大型免許がいるのでは?と思った方もいると思います。でも、個人用途、かつ乗車定員10人以下であれば、マイクロバスも普通免許で問題ありません。

また、仮にベース車が定員11人以上であっても、様々な設備を入れるバスコンは定員が10人以下になります。その点は国内のキャンピングカービルダーさんであればわきまえているので、普通免許でも運転できるように作ってくれていますから安心です。

駐車場の確保は大変

ただ、バスコンにはバスコンなりの問題もあります。その最大のものは駐車場。一般的な駐車場の場合、奥行きが長くても5.5mほどです。幅が問題なくても、長いもので7mあるバスコンでは収まりません。

ということは、バスでも停められるような大きな駐車場がなければ停められないし、所有する場合も駐車場の確保が大変です。

それでも、バスコンは様々な面で魅力的なキャンピングカーであると言えると思います。

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