実は国内でも普通免許でたいていのキャンピングカーは運転できるという事実

キャンピングカーというと、でっかいトレーラーハウスのことを思い浮かべる人は、日本では普通免許では運転できないのではないかと思っているかもしれません。

しかし、結論を言ってしまうと、日本で売られているキャンピングカーの大部分は普通免許だけで運転できます。

普通免許で運転できる車種は?

まず、2007年から施行されている現行の道路交通法に定められた普通自動車免許で運転できるのは、以下の条件を満たした自動車です。

・車両総重量(自動車本体+人・物を合わせた総重量)が5トン未満
・最大積載量(人・物)が3トン未満
・乗車定員が10人以下

ちなみに、2007年の改正以前に普通免許を取得していた場合、更新によって限定的な中型免許になり、車両総重量が8トン未満の車両まで運転できます。

キャンピングカーの制度上の種類

キャンピングカーには様々なタイプがありますが、それとは別に道路運送車両法によって分けられる種類があります。

・8ナンバーの「キャンピング車」

日本の法律では、車両の改造は厳しく取り締まられています。例えば救急車やタンクローリーといった「働く車」、キャンピングカーなどといった特殊用途のため改造した車は、8ナンバーに登録しなければなりません。

キャンピングカーの場合、ベッドや水タンク、排水タンク、調理台、炊事用加熱設備などを搭載すると、8ナンバーの取得が必要です。逆に言えば、8ナンバーを取っていないのにフルスペックの改造をしている場合、取り締まりの対象となります。

・8ナンバー以外のキャンピング用途の一般車

8ナンバーのキャンピングカーは、制度上は「キャンピング車」に分類されます。8ナンバーを取得できる条件を満たしていないものは、商品としてはキャンピングカーでも、制度上は一般の普通車、もしくは小型車に分類されます。

ただ、8ナンバーであろうとなかろうと、道路交通法の普通車の基準内であれば普通免許証で運転できます。

普通免許証で運転できるキャンピングカーの種類

さて、法律上普通免許証で運転できる基準はおわかりいただけたと思います。次は、その範囲内で運転できるタイプ別のキャンピングカーにはどんなものがあるかです。

・軽キャンパー

商用の運搬用軽自動車などをキャンピングカーに改造したものです。ベースが軽自動車なので、もちろん普通免許証で運転できます。

軽キャンパーの場合、設備の設置スペースが限られているものの、8ナンバーのフルスペックのものも存在します。

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・バンコン

ワンボックスカーの内装をキャンピングカー仕様にしたものです。内部が比較的広めになっているけれど、狭い道でも問題なく走れるということで、日本では人気のタイプです。

・キャブコン

1トンから2トンのトラックの、本来荷台やコンテナが載せられる部分に、居住ユニットを載せたもの。もしくは、キャンピングカー用の運転席とシャーシだけのベース車に居住ユニットを載せたものです。

車体が大きいので、慣れないと取り回しは大変ですが、長期使用にも耐えられる居住性によりコアなキャンピングカーオーナーには人気です。

普通免許で運転できる自動車の積載量は3トンまでなので、キャブコンの中でも大きめの2トントラックベースのものでも問題ありません。

・バスコン

普通免許で運転できるキャンピングカーとしては最大のタイプです。

マイクロバスの内装をキャンピングカー仕様に改造したものです。ベースとなるマイクロバスの乗車定員が11人を超えるものでも、内装を取り付けることによって普通免許で運転できる定員10人以下にできます。

そもそも、日本で作られるバスコンは普通免許のユーザーを前提としているので、メーカーのほうが普通自動車に収まるようにつくってくれています。

実はキャンピングトレーラーでも普通免許で運転できる

一般の自動車を改造したキャンピングカーは「自走式」と呼ばれます。一方、運搬用のトレーラーのように、居住ユニットを引っ張って走るタイプのものもあります。これは道路運送車両法では「キャンピング車」とは別の「キャンピングトレーラー」と分類されています。

よく道路で見かける大型トレーラーは、大型免許の他に「牽引免許」も必要です。

しかし、引っ張る居住ユニットの大きさが、総重量750kg未満、牽引車とユニットを合わせた全長が12m以下、高さ3.8m以下、幅が牽引車の全幅+15cm以内であれば、実は普通免許でも運転できるのです。

ただし、牽引に使う車は総重量1.5トン以上でなければなりません。

キャンピングトレーラーは日本で使うにはハードルが高そうなイメージがあるかもしれません。しかし、実際使っている人に言わせると、普通自動車が停められるスペースが2台分あれば、牽引車と居住ユニットを分けて停めることができるので、一般車用スペースには止められないバスコンよりもいいそうで、日本での使用を薦めています。

さて、免許証の角度から言うと、意外と選択肢が広いキャンピングカー。あと問題となるのは、駐車場と予算だけですね。

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