狭い日本ではキャンピングカーでの宿泊にもルールが必要という話

外国の映画などではたまに登場人物がキャンピングカーで移動して、道端のなにもない荒野で夜を明かすなどというシーンを見かけることがあります。実際の法律的にはどうか知りませんが、アメリカのような広い国であればそれも可能なのでしょう。

しかし、狭いこの日本で、そのへんの路肩に止めて一泊というわけにはいきません。この国は世界でもトップクラスの治安を保っているかわりに、いろいろ窮屈です。ただ、その窮屈なルールの中でもできる範囲で楽しめるのが日本人のいいところともいえるはず。

そんな、ルールを守りつつもせっかくのキャンピングカーの特性を生かして楽しめる場所をご紹介しましょう。

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定番はオートキャンプ場

オートキャンプは、簡単に言うと車でキャンプ地まで乗り入れて、その場でキャンプをするスタイルのこと。そのための駐車スペースなどが整備されているのがオートキャンプ場。

オートキャンプは別にキャンピングカーで行うことが前提ではなく、普通の車で行って、車の横にでもテントを張れば、それもまたオートキャンプということになるわけですが、キャンピングカーでの宿泊もオートキャンプ場を利用すればより便利。

オートキャンプ場は、ほとんどの場合一般的なキャンプ場よりも設備が整っています。場合によってはキャンプサイトに電源設備があったり、温泉に入れるところまであります。

オートキャンプ場が広まった利点をあげるとすれば、それまでは暗く汚かったトイレのキャンプ場が多かったのが、綺麗なトイレに整備されるようになったこと。

どこかのオートキャンプ場に連泊して、そこを起点に楽しんでもいいし、最終的にどこかのホテルに行くというときの途中泊でオートキャンプ場を利用するというのも一つの方法です。

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RVパーク

オートキャンプ場よりは自由度が低いものの、オートキャンプ場に次いで便利なのがRVパークと呼ばれる施設。

これは、キャンピングカーの普及によりユーザーの利便性を高めるためというポジティブな理由と、ドライブインなどで車中泊をするマナー違反のユーザーが増えたためというネガティブな理由によって設置の必要性が求められたものです。

RVパークはあくまで「車中泊が許されている駐車スペース」ですから、オートキャンプ場のようにテントやタープを張ったり、車外でバーベキューをするということは許されていません。

ただし、RVパークにはオートキャンプ場にはない利点もあります。それは、オートキャンプ場が基本「キャンプ」に特化した施設であるのに対し、RVパークはそうした縛りがないために、個性的なところが多々あるということ。

例えば青森県の「RVパークアップルランド」は、南田温泉ホテルアップルランドの駐車場がRVパークとして利用できるもので、もちろんホテル内の温泉を利用できます(有料)。

群馬県の「RVパーク ドッグランWANport」は、カフェレストランとドッグランの駐車場がRVパークとして開放されています。犬を連れたキャンピングカーの旅で利用するには最適。狭い車移動に付き合わされたワンちゃんをのびのびと遊ばせてあげれば喜ぶはず。

長野県の「RVパーク木曽ふるさと体験館」は廃校になった小学校の校庭がRVパークに。校舎のほうは廃墟になっているわけではなく「ふるさと体験館きそふくしま」という体験館になっていて、そばづくりや草木染めなどといった伝統文化の体験教室に参加できます。移動先でアウトドア的ではないなにかをやりたいという人に向いています。

福岡県の「RVパーク FUKUOKA HAKATABASE」は、福岡空港の近くの町中にあり、大型倉庫の跡地を利用したもの。倉庫跡なので駐車スペースはトラックが余裕で入れる広さがあり、倉庫だった建物の中にはバーカウンターまであります。予約を入れておけば屋内でのバーベキューが可能。博多の町も近いので、夜の中洲に繰り出すということもできます。

その他、温泉施設の駐車場を利用したRVパークが多く、温泉好きのキャンピングカーオーナーならそんなRVパークをめぐってみるのも楽しいでしょう。

RVパークの設置を推進している日本RV協会によれば、2016年1月現在でのRVパークは日本全国あわせて60箇所(ただし日本RV協会認可のものに限る)。

日本RV協会のwebサイトに記載されている認可RVパークの基準は以下の通り。

1.ゆったりとした駐車スペースで、一週間くらいの滞在が可能
2.24時間利用が可能なトイレ
3.100V電源が使用可能
4.入浴施設が近隣にあることが望ましい
5.ゴミ処理が可能
6.入退場制限が緩やか 予約が必須ではないこと
(上記サイトより引用)

まだまだ少ない施設ですが、1年前と比べると21箇所も増えています。順調にいけば日本全国で100箇所を超えるのもそう遠くない未来でしょう。

キャンプが目的ではなく、キャンピングカーを使って車内で宿泊しながら旅をするという場合には便利な施設ではないでしょうか?

守るべきいろいろなこと

90年代頃にRVカーブームが起こり、同時にオートキャンプも普及するようになりました。その時に問題になったのがマナー違反です。

それまでキャンプというのは途中まで車で行くことはあっても、基本自分の足や自転車など人力で移動して、夜の宿泊として行うものでした。100%とは言わないまでも、キャンプ場はマナーを守る利用者たちによって秩序が守られていました。

ところが車で移動してその場でキャンプするというスタイルができると、キャンプを行うことへのハードルが一気に下がり、いわば「ニワカ」キャンパーが増えたため、ゴミを散らかしたり夜中に騒いだりといった迷惑行為が増えていったのです。

しかし、そんなマナー違反が許されるはずもありません。それはRVカーを利用しようがキャンピングカーを利用しようが同じことです。また、宿泊するのがオートキャンプ場であれRVパークであれ、同じ施設を使う人や、近隣住民へ迷惑をかけないというのは当然のことです。そんなことも守れない人はそのような施設を使う資格がありません。

また、ドライブインや道の駅、或いは大型公共施設など、広い駐車場があるからといってそこにキャンピングカーを止めて、何泊もするというのはルール違反なのは言うまでもありません。終夜営業しているドライブインに夜中に到着したから、朝になるまで仮眠するという程度であればそこまでうるさく言うつもりはないのですが・・・。

また、RVパークのようなゴミ処理を受け付けてくれる施設は別として、ドライブインや道の駅のゴミ箱に、他から持ち込んだゴミを捨てるのもやめましょう。

いずれにせよ、自分たちだけ楽しめれば他人に迷惑をかけてもかまわないという考え方は人として最低ですし、何よりかっこ悪い。キャンピングカーで楽しむためには、大人の常識が必要です。

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