軽キャンパーを買うなら軽トラベースがいい理由
キャンピングカーが密かなブームということで、これまでキャンピングカーに触れることがなかったメディアもキャンピングカーを取り上げたりしているのですが、そうした記事に多いのが「リタイアしたシニア世代」が、キャンピングカーで第2の人生を謳歌している、あるいはしようと思っているといったもの。
で、そうした夫婦の旅に軽キャンパーがお勧めみたいなことを書いてある記事も多いですが・・・。
軽キャンパーは2人で使うのはつらい
軽キャンパーというのは軽自動車をキャンピングカーにしたもの。軽自動車といっても、スズキのエブリィなど、運送業で使われるようなワゴンの荷室部分を改装したものなので、意外と広いっちゃ広いです。
例えばエブリィの場合、素のままの荷室は長さ1.9m、幅1.4m弱です。そこに収納やエアコン、簡易的なキッチンなどを装備しても一人で寝るぐらいなら問題ナシ。
しかし、夫婦二人で寝るとなるとかなりつらいものがあります。
内装を施した軽キャンパーは二人で寝たらぎゅうぎゅうです。屋根の部分が持ち上がって空間をつくれる「ポップアップルーフ」付きのものなら、上と下で2人眠れますが、それはそれほど荷物を持っていなかい場合のこと。
キャンピングカーの旅では日本一周をしたいというような希望もあるようです。
でも、長期間の旅に行くための荷物を積んだ上、二人で使うというのはけっこうたいへん。
短期間ならいいけれど、長期間だとストレスもたまると思います。だから、軽キャンパーというのは基本1人で使うものだと思います。
軽トラックベースなら2人でもOK
軽キャンパーは「軽自動車」に登録するためのサイズに収めなければならないので、狭いのはしかたありません。
ただ、最近は軽キャンパー市場に様々なメーカーが参入してきており、一般的な軽キャンパーよりも広めのものも出てきています。それは、軽トラックをベースにしたもの。
トラックをベースにしたキャンピングカーには「キャブコン」と呼ばれるものがあります。これは、トラックの運転席部分だけ残して、居住ユニットをあとづけしたものです。
そのため室内が広々としているというのが利点です。
ただ、ベースとなるのは1t車~2t車なので、サイズ自体がでかい。普通サイズの乗用車に慣れている人には、ちょっと扱いが大変だし、価格自体も高くなります。
しかし、軽トラックベースであれば、普通の軽ワゴンを改装しただけのものより広くなり、値段は普通の軽キャンパーよりはお高めになっても、キャブコンよりは安く、そして取り扱いもしやすくなります。
例えばダイハツのハイゼットトラックの場合、軽ワゴンの中では荷室が一番広いと主張しているエブリィよりも荷台が広く、新たに居住ユニットを取り付けられるので、車高を軽自動車の基準2mぎりぎりにまですることができます。
ポップアップルーフ付きならさらに広々となるでしょう。
軽ワゴンベースに比べても、広くなるのはわずか20cm~30cmとはいえ、それだけでも広くなった部分に設置できる設備は充実します。商品によっては、洗濯機と乾燥機までついているものもあるようです。
もちろん、それでも軽自動車の枠内に収めるには制限があるのですが、2人で使うということを考えると、使いやすさはかなり上がるのではないかと思います。
だから、自宅の車庫や取り扱いなど、様々な理由から軽キャンパーにしたいという人にお勧めなのは軽トラックベースのものです。
でも長距離の旅はつらい
ただ、いくらトラックだといっても軽トラが軽自動車であることには変わりありません。軽自動車の排気量は660cc以下です。
これで長い旅をするのはきついと思います。
本当に日本一周のような長旅をしたいなら、やっぱりサイズも排気量も大きめのものを選んだほうがいいでしょう。