株式会社キャンピングカーランド『ヨセミテ ラウンジ』(ファンルーチェ)を検証

株式会社キャンピングカーランドの海外直営会社『大連環陸車箱有限公司(ファンルーチェ)』が製造する、『ヨセミテ ラウンジ』というキャブコンタイプのキャンピングカーを検証。

ヨセミテ ラウンジ

「ゴ、ゴールドですか・・・」初めて見た感想はこの一言。大連環陸車箱有限公司(ファンルーチェ)は、『大連』という名称の通り、中国にある生産工場で製造されている車。中国では『金』は珍重されており、先のAPPLE iPhone 5が発売された時でも、金色の端末が中国では飛ぶように売れ、一時品薄状態になったことを覚えています。

ちなみに、キャンピングカーの2013年度各国の保有台数は以下の通り。

・日本約8万5,200台
・米国約1000万台
・欧州約800万台
・中国約2万台

というようになっていて、圧倒的にアメリカやヨーロッパの国々でキャンピングカーの普及が進んでいることが分かります。

日本のマーケットも何だかんだ言ってもアメリカの100分の1以下の保有台数で、やはり国土が狭いせいもあるのでしょうが、盛り上がっていると言ってもこんなもの。中国も2013年時点で13.57億人の人口がいる割には、キャンピングカーの普及が進んでいないのが現状。

ただ、約1億人の富裕層がいると言われている中国でキャンピングカーブームに火が点けば、数年で500万台規模の販売が見込めるという試算もあり、中国のキャンピングカーマーケットには日本国内のキャンピングカービルダーも注目をしているところです。

しかし、需要の予測が外れると、2014年11月に倒産してしまった『ファーストカスタム』の二の舞にもなりかねず、投資も慎重にならざるを得ない側面もありますが・・・。

という前段階はさておき、このゴールドの外装は、シェル・フェンダー部、特別塗装仕上げということで、色はゴールドだけではないようです。かなり好みの分かれる色のため、どちらかと言えば私はゴールドでない方がいいかと思うのですが、好きな人は好きなのでしょう。

ヨセミテ ラウンジ

フロントエントランスのキャンピングカーで、エントランスを入った正面にセカンドシートがあり、その後ろにフリールーム、最後部に『ヨセミテ ラウンジ』という名の通り、ソファーのあるラウンジレイアウトになっています。

ヨセミテ ラウンジ

バンクベッドは跳ね上げ式を採用し、完全にバンクベッド部分に蓋をしてしまう訳ではなく、斜めに上げた状態で固定するというやや珍しい方式。

ヨセミテ ラウンジ

完全に蓋ができた方がいいような気がしますが、この状態でも寝具が落ちてくるということはないでしょうから、コレはこれでいいのかもしれません。

ヨセミテ ラウンジ

バンクベッドの天井高は結構あるため、大人でも狭いと感じることはあまりないかもしれません。オプションのサンルーフが装備されているようですが、私的にはこのサンルーフは不要。なぜなら、昼間は採光という意味では良いかもしれませんが、寝るときには光が入ってくるのは勘弁願いたいところ。

「シェードが付いているからいいじゃないか」と言われる方もいるかもしれませんが、走行中に振動やよじれなどの力が常に掛かる車において、屋根に開口部があるのは雨漏りなどの視点からみると圧倒的に不利なもの。将来的に雨漏りを誘発するような装備品をお金を掛けて付けるものではないと私は思います。

ヨセミテ ラウンジ

リアにラウンジ式のダイネットを配している都合上、後部座席はセカンドシートのみ。サードシートはありません。セカンドシートには3点式のシートベルトも装備されているため、チャイルドシートの装着も問題ないでしょう。

最近、後部座席の安全基準が変更になり、今までは2点式のシートベルトだけでよかった座席にも3点式シートベルトの装備が必須になったため、キャンピングカービルダーも苦労しているところです。ただ、ユーザーの立場からしてみれば、安全性が向上するこれらの装備品は歓迎すべきもの。

ヨセミテ ラウンジ

全長4,950mm×全幅2,040mm×全高2,930mmのいわゆる5×2サイズのキャブコンのため、吊り戸棚の装備も充実。

乗車定員5名、就寝定員5名となっていて、バンクベッドに3名、フロアベッド(後部ラウンジ部分)に2名の就寝を想定している模様。

ヨセミテ ラウンジ

フリールームもポータブルトイレが問題なく使用できる程の大きさがあるようです。

ヨセミテ ラウンジ

最近のキャブコンらしく、家庭用エアコンもしっかりと装備され、国産有名メーカー『ダイキン』製のエアコンを装備しています。

ヨセミテ ラウンジ

そのエアコンを動かすための1.6kwポータブル発電機と、もちろんエアコンの室外機も装備されています。エアコンの室外機に至ってはリアスカートの中にうまく収納されていて、外から見ただけではその存在が分からない程。

標準装備品として、純正フロントエアコン、吸排気機能付きルーフベンチレーター(ファンタベント)、高断熱FRPパネル、オリジナルシェル&特殊軽量ボディ、アクリル2重窓(シェード&防虫ネット付)、エントランスドア(網戸付&2段ステップ)、エントランスポーチライト、リアバゲッジドア、LEDハイマウントストップランプ、カラ―バックアイカメラ(モニターはOP)、マーカーランプ(後2ヶ所)、専用ストライプ&ロゴステッカー、オーバーヘッドコンソール、リア大型ラウンジソファ下大型収納庫、リアインバーターエアコン、ポータブル発電機、DC12V冷蔵庫(40L)、電子レンジ、セカンド固定前向きシート(2名・3点式シートベルト付)、スライド拡張式バンクベット(跳ね上げ可能 ラダー付)(大人3名)、リアダイネット部ソファベッド(大人2名)、キッチン上部収納棚&小物収納棚、給水タンク(40L)、排水タンク(40L)、サブバッテリーシステム(走行自動充電、プロテクター付)、外部AC電源入力(パワーサプライ、自動充電)、主電源スイッチ、バッテリーモニター、ACコンセント(2ヶ所)(外部AC電源入力時使用可能)、DCコンセント(2ヶ所)となっています。

ヨセミテ ラウンジ

価格体系は以下の通り。

ベース車両仕様・・・・・・車両本体価格(消費税込み価格)

2WD/4AT/ガソリン・・・・・¥ 5,460,000-(5,896,800-)
2WD/4AT/ディーゼル・・・・¥ 6,060,000-(6,544,800-)
4WD/4AT/ディーゼル・・・・¥ 6,380,000-(6,890,400-)

やはり4WD/4AT/ディーゼルの価格は、2WD/4AT/ガソリンより100万円程高額な設定。ただ、ベース車両は一度選んでしまえば後から改造などで変更できないため、スキーや砂浜などに行くような趣味や遊びをしている方は迷わず4WD/4AT/ディーゼルを選ぶことをオススメします。

私のキャンピングカージルも4WD/4AT/ディーゼル(フルタイムではなくパートタイムですが)を選んだおかげで、何度もスキーや海辺で4WDに助けられています。

家具の質感や、シート生地の質感もそれなりに良く、特にコレといった特徴はありませんが、キャブコン入門として最低限の装備品+アルファが付いているため、キャンピングカー初心者の方が購入しても『間違いのない』キャンピングカーだと言えるでしょう。

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