軽キャンピングカー『OKワゴン』(株)島田商事を詳しく検証してみた結果、やはり丁寧に造られた室内家具のある軽キャンピングカーは素直に良いと思いました
OKワゴンという軽キャンピングカーを造っているキャンピングカービルダーのようですが、あまり馴染みのないメーカー。ちょっと調べてみたのですが、島田商事(株)という会社名で、『鳥栖建材屋』という、メインは家具の製造・販売をしている会社のようです。
日本随一の家具産地・福岡県・大川市で永年に渡り家具関係の仕事をしている会社のようですが、昨今の住宅には建築時から、いわゆる造り付けの家具が備わるようになり、後から買い揃える家具の需要が年々減少してきており、そんな中、キャンピングカーの内装家具にその技術を生かすことができないかということで、軽キャンピングカーの内装家具を造る事業に参加したということです。
確かにキャンピングカーには必ずと言っていい程、内装家具が設置されているため、同社の技術力をその分野で十分に発揮することができるのでないかと思います。そんな家具屋さんの造る軽キャンピングカーは、ベース車両の持込架装もOKで、軽ワゴン車を既に持っていて、その車両をキャンピングカー仕様に改造したい人にとってはうってつけのキャンピングカービルダー。
その家具のクオリティーは、一目車内を見てみればすぐに分かります。天然の無垢材をふんだんに使用した車内は温もりが感じられ、このあたりの出来栄えは家具屋さんの面目躍如といったところ。天然無垢材のデメリットとしては、重量が重くなるということが挙げられますが、軽キャンピングカーの場合は使用している面積や絶対量がそれ程多くはないため、気にする程でもないでしょう。
後部の開口部ギリギリまできちんと造り込まれており、仕上げに雑な様子は伺えません。この島田商事(株)の社長が最初にキャンピングカーを見た時、合板で造っている家具の造りのチープさに驚き、これなら十分勝負できると言っていたそうで、私も合板家具のチープさは常々気にはなっているところ。
しかしコスト面や加工・調達のしやすさなどから合板の家具を選ぶビルダーは多く、表面にプリントされた合板家具は、確かにチープに見えるものもあります。無垢材を使うキャンピングカービルダーには、新潟のカトーモーターなどの老舗キャンピングカービルダーもあり、やはり無垢材の雰囲気には格別なものがあり、私も憧れているキャンピングカービルダーです。
こんな風に『撮影OK』と表記して頂くと、どんどん撮影をしていろいろな方面に広げたくなりますね。ユーザーフレンドリーな感じがして、とても好感が持てます。
壁面にビルトインされているメーター類は、
○電圧・電流計(標準はアナログ)
○各種スイッチ・安全ブレーカー
○AC100Vコンセント2個
○DC12Vソケット1個
となっていて、電圧計・電流計は是非オプションのデジタル表示式を私なら選びたいところ。
なんとなく飛行機のコクピットを連想させるような造りが男心をかきむしります。こんなデジタル表示板をわき目に、車内で酒でも飲みながらパソコンをして車中泊なんて、最高の贅沢だと思いませんか?まさに、『おやじの秘密基地』として使うにはピッタリなキャンピングカーだと思います。
普段は4名乗車可能な軽ワゴン車として使い、車中泊を伴う旅に出る場合には、ミニシンクも付いているため、車内で歯磨きや手洗いなど、簡単な水仕事も可能。軽キャンピングカーのいいところは、その限られた車内空間のおかげで、座った状態のままアチコチに手が届くというところ。
これが5×2サイズのキャブコンだと、手を洗うにもテーブルにつくにも一度立って車内を歩かなければならず、そういう意味ではこの手の届く範囲に何でもある空間というのは、有難いかもしれません。
105Ahのサブバッテリーもきちんと装備されていて、その部分をショーモデルなのでそうしているのかは分かりませんが、アクリル板で中が見えるようにしているのも面白い発想。その他電源関係の装備に、
・走行中自動充電システム
・過充電防止・過放電防止・過電流防止(トリプル防止システム付)
・ACインバーター 600W(正弦波)
・外部電源取入システム(5mケーブル付)
・サブバッテリー&メインバッテリー自動充電システム付
・インバーターAC出力自動切換システム付
など、おおよそ必要と思われる機能は盛り込まれている様子。
その他室内装備品として、LED室内灯(2灯)、ベッドマット(4分割)、カーテン(4方部分)などがあります。
展示してあるキャンピングカーのそばに、アナログメーターのパネルも展示してありましたが、アナログメーターも青色LEDの光でメーターパネルが照らされ、こちらもカッコいいと思い、なかなか迷うところです。
また、軽キャンピングカー・OKワゴンのベースとなるクルマは次の通り。
◆4ナンバー軽自動車
・スズキ・エブリィバン
・スバル・サンバーバン
・ダイハツ・ハイゼットカーゴ
・三菱・ミニキャブバン
・日産・クリッパーバン
・トヨタ・ピクシス
・マツダ・スクラムバン
◆5ナンバー軽自動車
・スズキ・エブリィワゴン
・三菱・タウンボックス
・ホンダ・バモス
・スバル・Diasワゴン
・ダイハツ・アトレーワゴン
・マツダ・スクラムワゴン
・日産・クリッパーリオ
◆電気自動車
・三菱・ミニキャブミーブ
と、8メーカー15車種に対応。さらに、要望によりこれら以外のクルマもも別注で対応しているようで、
・ホンダN・BOX+OKワゴン
・日産セレナ車中泊仕様
・スズキパレット車中泊仕様
・ホンダ・エリシオン+プラスアルファ
などの車種、またこれら以外の車種での架装実績もあるようです。
また2014年より後付サンルーフを取付け、その上にルーフテントを乗せ、車外に出る事なくクルマとテントを行き来が出来ると言うツーインワンシステムにも対応し、
・ダイハツ・新型タント
・スズキ・ハスラー
・トヨタ・プリウス
・スズキ・エブリィ
などをベース車両にした軽キャンピングカーを開発しているようです。
ソーラーパネルもしっかり装備できるようで、230Wという、やや大型のソーラーパネルを搭載し、実用的な電源関連システムを構築・採用しています。家具屋さんが造るキャンピングカーということで、地元でも注目されていて、これからもキャンピングカーショーなどで目が離せないキャンピングカービルダーとなりそうです。