中古キャンピングカー『バンテック ジル』 2010年式 2WD/AT 走行3.7万km を検証

バンテック社のジルが中古キャンピングカーとして市場に出ています。私の所有している通称『青ジル』から約9年後に発売されたジルとなります。

バンテック ジル

おそらく国内のキャブコン販売台数では、このバンテック社の『ジル』シリーズが最も多いと思われ、休日の高速道路のサービスエリアや道の駅などでも見掛けることの多いキャンピングカー。

バンテック ジル

しかし私の所有している『青ジル』とは全然スタイルが違い、やはり9年という月日は長く、あの『青ジル』を熟成させるには十分な時間だったのだと、この外観を見て思うところ。

決して私の『青ジル』がデザイン的には劣っていないと自分は信じているのですが、やはり古さを感じることは否めません。洗車もせずに汚れ放題という点を差し引いたとしても、やはり後発組のデザインは秀逸だと素直に認めざるを得ません。

バンテック ジル

室内レイアウトは私が所有している『青ジル』と基本的には同じで、リアエントランスを入った正面にトイレ・シャワールーム。運転席の後ろにサイドソファーと助手席の後ろに対面式の座席があります。

バンテック ジル

ただ、この対面シートは全席前向きにすることはできず、この点だけは『勝った!』と自己満足に浸れる部分。

車両サイズは、全長4,990mm×全幅2,110mm×全高2,940mmと、私の所有する『青ジル』とほぼ同等。5×2サイズのキャブコンそのもののサイズで、やはり日本国内で快適に取り回しができるのはこのクラスが一番なのかと思ってしまいます。ちなみにベース車両は現在キャブコンの中でもダントツの人気を誇るトヨタのカムロードを採用。

バンテック ジル

総排気量1,988ccで駆動方式は2WD/AT。最高出力133馬力、最大トルク18.6kg-mというエンジンスペック。

バンテック ジル

乗車定員7名、就寝定員5名と、このバンクベッドに3名、フロアベッドに2名という構成もしくはその逆でも良さそうです。バンクベッドのフロント部分が絞られているため、あまり広そうには見えませんが、意外に狭くは感じません。

バンテック ジル

この辺りがデザインと機能性を絶妙にマッチさせた結果で、それが国内販売台数のトップを走り続けている理由かもしれません。

このジルの主な装備品は次の通り。

エアバッグ(デュアル)、ABS、バックアイカメラ(カラーモニター付)、サイドオーニング(3.0m)、ベンチレーター(ファンタスティックベント)、アクリル2重窓、リアクーラー、FFヒーター(ベバスト)、走行充電システム、サブバッテリー(100Ah×3本)、外部AC入力、外部充電器、インバーター(1,500W)、冷蔵庫(DC/90L)、コンロ(2口)、給水タンク(107L)、排水タンク(70L)、温水ボイラー(LPG/ラジエター)、シャワー設備(温水可)、トイレ(カセット)、LPボンベ(5kg×1本)ソーラーパネル182W、ベンチレーターカバー、セパレートエアコン、エントランスステップ(手動式)

バンテック ジル

やはり新しいキャンピングカーだけに装備品も豪華です。中古キャンピングカーとは思えないような装備内容で、トリプルサブバッテリーを装備するなど、かなり『ヤル気』のある中古キャンピングカーのようです。

バンテック ジル

さらに家庭用のセパレートエアコンを装備しているようで、エントランスドアの真上に取り付けられています。この位置については賛否両論ありそうですが、それ程広くはない5×2クラスのキャブコン内の冷暖房であれば、設置場所についてはあまり気にしなくてもいいかもしれません。

バンテック ジル

「でも、セパレートエアコンを動かす室外機はどこにあるの?」と思っていると、ありました、こんなところに・・・。

何と車体後部のアンダースカート下に室外機が収められています。それだけなら別に驚かないのですが、「この取り付け向きはどうなのよ」という気がします。「へぇ~、こんな角度で取り付けても問題ないんだ~、すごいなぁ~」というのが素直な感想。

室外機はきちんと立てておかなければ中に入っている冷媒ガスにとって良くないという先入観があるため、「えっ、コレで本当に大丈夫?」となってしまうのは仕方のないところ。

バンテック ジル

トイレも首振り式のタイプが採用され、手洗い場もオシャレな感じで、私の『青ジル』とは全然違います。

バンテック ジル

冷蔵庫は12V仕様の90Lタイプ。FFヒーターはLPガスを使うタイプではなくガソリン式のベバストを採用するなど、やはり装備品もよく考え抜かれています。

バンテック ジル

さらに182Wのソーラーパネルまで装備されていることから、前のオーナーさんが電源関連に力を入れていたということが分かります。

このように中古キャンピングカーを見る時に前のオーナーさんがどの部分に力を入れていたのかが分かり、非常に興味深いものがあります。

ちなみに私の所有する『青ジル』を中古キャンピングカーとして販売する場合には、冷蔵庫・FFヒーター・LPガスがなく、ボイラーも使用不可のキャンピングカーのため、とりあえず寝ることができてトイレの付いているキャブコンタイプのキャンピングカー、という感じでしょうか。

それならバンコンにポータブルトイレを積んでいるキャンピングカーと変わりはないのでは?と、改めて考えさせられる私。「あっ、でもバンコンもフリールームが無ければトイレは使いづらいから、そこにキャブコンとしての価値があるよな」と思うところ。

バンテック ジル

この中古キャンピングカージル、2010年式と、2015年現在で5年落ち。走行距離は31,700kmとほとんど走行していないガソリンエンジンのAT車。

価格は439万円(税込)と、500万円を大きく下回る価格。ちなみに同じ新車のジルの価格は652万円。これにオプション扱いである下記の装備品が付いているのが、今回の中古キャンピングカー。

・ソーラー182W(1345×997mmMPPT制御)¥226,800
・トリプルサブバッテリー ¥73,440
・リモートスイッチ付きサイン波インバーター(1500W)¥157,680
・セパレートルームエアコン(室外機スラント)¥280,800

合計で、737,924円となり、約74万円の装備品が付いている計算に。

新車価格652万円+オプション品74万円の合計726万円の新車時の価値であったキャンピングカーが、5年落ちの中古キャンピングカーになったことで、287万円のディスカウント価格の439万円(税込)なんて、無茶苦茶安いと思うのは私だけでしょうか。

バンテック ジル

やはり中古キャンピングカーって丹念に探せば掘り出し物がまだまだ沢山あると感じた今回の一台でした。

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