中古キャンピングカー『ロードトレック 190 ポピュラー』 2006年式 2WD/AT 走行6.1万km を検証
北米のクラスBと呼ばれるモーターホームの中でも一番の人気を誇るロードトレックが中古キャンピングカー市場に出ています。
いわゆる日本で言うところの『バンコン』というジャンルなのですが、ハイエースとそれ程遜色ないような室内空間に様々な装備品を詰め込んでいるのが人気の秘密。
車両サイズは全長6,220mm×全幅2,140mm×全高2,630mmという大きさで、長さを除けば国産5×2クラスのキャブコンとそれ程大きさは変わりません。
そのコンパクトなボディー形状とハイエースには無いフロントフェイスの力強さ、全体的なフォルムが特徴的で、幕張メッセで毎年開催されるキャンピングカーショーでも人気のあるキャンピングカーです。
ベース車両はシボレー エクスプレスを採用し、排気量5,960ccのガソリン車。2WDで最高出力は300馬力!やはり広いアメリカ大陸のハイウェイを快適に走行するにはこれ位のスペックがないと物足りないのかもしれませんね。
左ハンドルのキャンピングカーですが、全幅がそれ程ないため、慣れれば問題はないかと思います。
コンパクトなギャレーには浅めのシンクと二口コンロ、3WAYの冷蔵庫を装備。
日本仕様らしく電子レンジを装備。家具は特に飾り気もなく、何となく無骨な感じを受けるのは北米のキャンピングカーらしいところ。
この辺りの大雑把な感じの電装関連スイッチを見ても、ヨーロッパのキャンピングカーとは基本的に何かが違うと感じるところ。
トイレは国産キャブコンやヨーロッパのキャンピングカーが採用しているタイプと違い、マリントイレと呼ばれるトイレを採用。汚物をブラックタンク(40L)という場所に溜め、セワホースというホースを使って直接下水に流すスタイル。
汚物を捨てる場所をダンプステーションと言うのですが、日本ではあまり一般的ではない施設のため、マリントイレの装備されたキャンピングカーを購入する前に、使える設備が近くにあることを確認しておいた方がいいでしょう。
このサイズの車両に給水タンク(96L)排水タンク(85L)を持っているため、装備されている温水ボイラーでシャワーを浴びることも可能。
ロードトレック 190 ポピュラーの主な装備品は次の通り。
アルミホイール、エアバッグ(ダブル)、ABS、ETC、TVアンテナ、TV、カーナビ(HDD)、バックアイカメラ、サイドオーニング(3.5m)、ベンチレーター、FFヒーター(LP)、ルーフエアコン、走行充電システム、サブバッテリー、外部AC入力、外部充電器、インバーター(1,500W)、発電機、冷蔵庫(3WAY)、コンロ(2口)、電子レンジ、給水タンク(96L)、排水タンク(グレー85L・ブラック40L)、温水ボイラー(LP)、シャワー設備、外部シャワー、トイレ(マリン)、LPボンベ(3kg×2)、ベンチレーターカバー
という内容で、発電機まで装備しているという充実ぶりで、「どんだけ自立したいの?」と思ってしまう程。
ベンチレーターも良いものが付いています。
後部収納庫の天井にインバーターがフジツボのようにへばり付いています。
この内容で乗車定員7名の就寝定員3名ということで、やはり装備品を「これでもかっ!」というぐらいに詰め込んでいるので、就寝定員がやや犠牲になっている気もしないでもありません。
ただ、二人旅用と割り切ってしまえばこれ程便利で頼もしいコンパクトキャンピングカーもないかも。
後部ベッドで仲良く寝ることができる夫婦であれば、このカッコいい北米クラスBに乗ることができそうです。
走行距離は61,000キロちょい。2006年製と2015年時点で9年落ち。価格は419万円(税込)とまぁまぁ妥当な価格の中古キャンピングカーではないかと思います。
ちなみに新車で買うと800万円以上するキャンピングカーなので、中古キャンピングカーであれば半額程でこのスタイルが手に入ることになります。