中古キャンピングカー『トイファクトリー ランドティピーグランデ』 2011年式 2WD/AT 走行3.1万km を検証
トイファクトリーというキャンピングカービルダーが製造したバンコンキャンピングカーが中古キャンピングカー市場に出ています。
トイファクトリーの中古キャンピングカーは中古キャンピングカー市場であまり見掛けることはなく、かなりの台数販売をしているのに関わらず、中古キャンピングカー市場で姿を見掛けないということは、それだけ長く購入した方が満足して乗っているという証拠。
そんな『トイファクトリー ランドティピーグランデ』というバンコンキャンピングカーが今回のお題。
ベース車両はトヨタ ハイエース キャンパー特装車を採用し、車両サイズは全長5,380mm×全幅1,880mm×全高2,380mmという大きさ。2WD/ATのガソリン車となっています。
屋根部分にはトイファクトリーオリジナルのデザイン化されたソーラーパネルを装備。ただ単にソーラーパネルの板を金具で留めただけの仕様と違い、車との一体感がありますね。
ベンチレーターとの位置関係も良く、トヨタの純正品のような仕上がりです。
ふと思ったのですが、最近のキャンピングカーってほとんどがAT車。マニュアルミッション車を見掛けることがほぼありません。かく言う私の所有しているバンテックのジルも14年前からAT車という形で所有しています。やはり「レジャーで使う車なのだから、何も苦労してマニュアル車に乗ることもないじゃない」というところなのでしょうか?
大昔に比べてATの故障率も大幅に下がっていると思われ、現に私のジルもオートマオイルを定期的に交換している以外にメンテナンスらしいことはしていませんが、特に不具合はありません。
内装レイアウトは、セカンドシート・サードシートを対面させてダイネットにするタイプ。
明るい色のファブリックが清潔感を感じさせます。
運転席後部にあるギャレーには、シンク、上開き式の冷蔵庫を装備。この上開き式の冷蔵庫は庫内を冷やすのに時間が掛かる車載冷蔵庫には最適。冷気が逃げにくい構造のため、使い勝手は良好だと思います。
換気効率の良いベンチレーターファンもしっかりと装備。
車両後部には上段ベッドも装備。寝相の悪い人は転落に注意ですが、それなりに幅があるベッドなので、その心配は少ないかも知れません。これで乗車定員7名、就寝定員4名という構成。
私がトイファクトリーのキャンピングカーが好きな理由のひとつに、『家具の造りが丁寧』という点があります。キャンピングカーショーなどで仔細に家具を見てみるのですが、普段は目に付かない家具の裏側まで丁寧に造り込んでいて、その手抜きのない姿勢に好感を持っています。
表面はキレイに仕上げられているのに、見えない裏側を見ると雑な仕上げをしているキャンピングカービルダーの車両は、どんなに表面がキレイでも買う気になりません。
決して安くはないキャンピングカーだけに、そのような見えない部分の処理をいい加減にするようなキャンピングカービルダーから、高いお金を払って低品質のキャンピングカーを買うことはありません。
その点、トイファクトリーのキャンピングカーは優秀。細かい部分まで手抜きをせずに丁寧に造り込んでいて、そういった部分が長く愛されている所以なのでしょう。
『トイファクトリー ランドティピーグランデ』の主な装備品は次の通り。
アルミホイール、エアバッグ(デュアル)、ABS、ETC バックアイカメラ(カメラのみ)、サイドオーニング(3.5m)、ベンチレーター(MAXXFAN)、リアクーラー、リアヒーター、サブバッテリー(ダブル)、外部AC入力、外部充電器、インバーター(1,500W)、冷蔵庫(DC/40L)、コンロ(カセット)、給水タンク(12L)、排水タンク(12L)、ソーラーパネル(エアロカバー付)、ナビ用電源スイッチ、フリップダウンTV用ステー、リヤスピーカー、サイバイザー(ワイドタイプ)、リモコンエンジンスターター、純正ディスチャージヘッドランプ
という内容で、1,500Wのインバーターやダブルサブバッテリー、ソーラーパネルなど、電源関連の装備が充実。サイドオーニングも装備されているなど、かなり豪華な内容。
セカンドシートは前向きに展開可能で、これなら長距離の移動も楽でしょう。
フロアベッドを展開したところで、これだけの広さがあれば大人2名、小学生以下の子供2名であれば十分就寝可能だと思います。
その際は二段ベッド部分に使わない荷物等を載せておけば、何もない状態でフロアベッドを使うことができるでしょう。
テレビモニターを吊り下げるための金具も装備されてます。
2011年式と2016年時点で5年落ち。走行距離は31,850kmとそれ程走行していません。商用車は50万km程は平気で走行するため、3万kmという走行距離は慣らし運転中のようなもの。
価格は397万円と、豪華装備のバンコンとベース車両がハイエースということを考えれば妥当なもの。これだけの装備品を付けているため、新車価格は550万円程だと思われるため、5年で150万円のディスカウントとなります。
いずれにしてもトイファクトリーのキャンピングカーは造りが丁寧なため、所有する喜びを感じることができるキャンピングカーだと私は思います。