中古キャンピングカー『カトーモーター アジアン』 2014年式 2WD/AT 走行0.4万km を検証
私がハイエースのバンコンを買うのであれば、カトーモーター、トイファクトリー、ビークルの3社のうちのどれかだと思っているのですが、そのうちの一社、カトーモーターのアジアンというバンコンが今回のお題。
200系ハイエースのスーパーロング ワイドボディーをベース車両とした中古バンコンキャンピングカーで、真っ白なボディーが眩しい程。
それもそのはず。この中古キャンピングカー、走行距離がたったの4,700km。年式に至っては2014年式と2016年時点で2年落ちという新古車のようなバンコン。ガソリンエンジンの2WD/AT仕様。
これだけ短い走行距離と新しい車両のため、運転席周りも新車のよう。
ハイエースの車内空間を最大限使えるよう、運転席・助手席の背もたれを使ってダイネットを展開するようになっています。
セカンドシートは左右に分かれた独立単座を採用。
この飛行機のファーストクラスのような雰囲気さえするセカンドシートがこのバンコンの特徴。普通はファスプやサプリオの折り畳み式のシートを採用するところですが、長距離の乗り心地を考え、敢えてこの単座を採用しているのは評価できるところ。
後部にもダイネットがあり、大人4人で囲むには十分なスペースがあります。
セカンドシートの後部に給・排水タンクのようなものが見えます。
セカンドシートの後部に小型のシンクを配置。ちょっと変わったレイアウトとなっています。
後部と行き来する際、邪魔になってしまう天板はシンクの蓋として機能。よく考えて造られています。
カトーモーターのお家芸である無垢材を使った家具の質感も素晴らしく、長く使っていくうちに味わいが出ると共に、所有する喜びを感じることのできるキャンピングカーだと思います。
『カトーモーター アジアン』の主な装備品は次の通り。
アルミホイール(社外品)、エアバッグ(デュアル)、ABS、ETC、カーナビ(SDナビ/フルセグ)、バックアイカメラ、リヤクーラー、リヤヒーター、FFヒーター(ベバスト)、走行充電システム、サブバッテリー(ダブル)、外部AC入力、外部充電器、インバーター(200W)、冷蔵庫(DC/14L)、コンロ(カセット)、給水タンク(12L)、排水タンク(12L)、リヤスピーカー
シンプルな内装は飽きのこない造りで、カスタマイズもしやすそう。
テーブルを取り付けたままお座敷風に展開することも可能。
テーブルを取り外せば、大人3名分の就寝スペースとなります。とりあえず、大人2名、小学生以下の子供2名の4名であれば就寝可能だと思われるスペースがあります。
後部ソファー下には、インバーター、サブバッテリー、FFヒーターなどの電装品を収納。非常にキレイに纏められています。
反対側のソファー下は収納スペースとして活用可能。
セカンドシート後部には小型の冷蔵庫も装備され、走行中でもセカンドシートから取り出しやすい位置関係にあります。
スライドドアのエントランス付近にスイッチ類を集中配置。キャンピングカー用の汎用品を使用しているのですが、これは無垢材の質感にそぐわない感じがします。
ただ、他に選択肢が無いというのが実情で、このスイッチ類を無垢材に合わせてカスタマイズするのは手間と費用が掛かると思われます。
200系ハイエースのスーパーロングだけあり、最後部から運転席・助手席を見るとかなり遠くに見えます。
『カトーモーター アジアン』の価格は465万円(税込)という価格で、新車と変わりない価格。新古車並の走行距離と年式のため、すぐに乗れるということを差し引けば、まぁ妥当な価格ではないでしょうか。
新車を注文すれば3~6ヵ月待ちということを考えれば、即納というキャンピングカーは有り難いもの。
ベッド下は長い収納スペースとなっていて、スキーやスノーボードなどの長物の収納もできるようになっています。
無垢材の質感が心地いいカトーモーターのバンコン。「やっぱり老舗キャンピングカービルダーの造るバンコンはいいよね」と思ってしまう私でした。