中古キャンピングカーの選び方【その4】『選んではいけないFFヒーターとは?』

新車キャンピングカーが高嶺の花となってしまった現在、中古キャンピングカーであれば何とか手が届きそうと思っている私が、中古キャンピングカーを購入する際に注意する点を自分なりに考えてみました。

これから中古キャンピングカーを購入する際、この記事が少しでも参考になればさいわいです。

今回はキャンピングカーでは必須の装備品となっている感もある、FFヒーターについて考えてみます。

キャンピングカーに採用されているFFヒーターで主なメーカーとして

・ベバスト社製FFヒーター
・エバスペッヒャー社製エアヒーター

の2社があり、いずれもドイツに本拠地を置くメーカー。ドイツの工業製品の信頼性は高く、アメ車キャンピングカーに使われている耐久性に疑問の残るパーツとは一線を画す存在だと私は考えています。

普通乗用車に限らず、キャンピングカーのベース車両側にも暖房設備は付いていますが、キャンピングカーのキャビン(居室部)にヒーター装置の付いていない車両もあります。

普通乗用車より断熱性が良いと言われるキャンピングカーでも、真冬の車中泊においては車内の気温が一桁台まで下がることもあるため、キャビン(居室部)で快適に過ごそうと思えば暖房設備は必須。

さらにアイドリングストップが声高に推奨されている昨今、アイドリングでヒーターを可動させる訳にはいかず、キャンピングカーのFFヒーターの重要度が高まっているのも事実。

このFFヒーターですが、燃焼部分が車内にある構造ですが、燃焼に使う吸排気が完全に車内から独立しており、開放型のファンヒーターと違い、車内の空気を汚さないというのが最大の特徴。

構造は上記の通りで、本体もコンパクトに出来ているため、座席下等の小さなスペースにも設置可能。

中古キャンピングカーであればこのFFヒーターが装備されているタイプを選びたいもの。というのはこのFFヒーター、後から取り付けようと思えば価格が非常に高額で、取り付け工賃等を含めれば25万円程の費用が掛かります。

市販の家庭用ファンヒーターが1万円そこそこで購入できることを考えれば、有り得ない程の高額商品となります。

ということで、真冬にスキー場の駐車場で車中泊する方や、真冬にキャンプ場に行く方はFFヒーター付きのキャンピングカーを購入しなければ後々後悔することになると思います。

ただ、FFヒーターにも種類があり、

・ベース車両の燃料(ガソリン・軽油)を使って燃焼するもの
・灯油を使って燃焼するもの(別途灯油タンクが必要)
・LPガスを使って燃焼するもの

ここで注意しておかなければならないのは、運用にあたって面倒が少ないタイプが良いということ。

一番面倒がないのが『ベース車両の燃料』を使うタイプ。このタイプであればベース車両に給油することによってFFヒーターの燃料も確保できるため、別に燃料を用意する手間がありません。

ベース車両の燃料を使うことに抵抗があるかも知れませんが、FFヒーターを1晩(約8時間)程使用しても1.5L程の燃料しか消費しませんから、車両の燃料を使いきってしまうこともありません。

さらに車両の燃料を全て吸い出してしまわないよう、燃料吸い出し管が燃料タンクのやや高い位置にセットしてあるため、FFヒーターがガス欠で停止するまで使ったとしても、自走するための燃料は十分に残っています。

灯油を使うタイプはベース車両の燃料の他に灯油のタンクに給油しなければならず、少々面倒。

そして一番面倒なタイプはLPガスを使って燃焼するタイプ。私の現在所有しているバンテック社のジルにも装備されていました。

『いました』と書いたのは、購入後10年位は使えていたのですが、10年を過ぎた辺りから途中で燃焼が中断したり、点火しにくい不具合が発生し、LPガス充填の面倒臭さも相まって撤去してしまいました。

今でも古い国産中古キャンピングカーやアメ車キャンピングカー、キャンピングトレーラー等に装備されているLPガスタイプのFFヒーターがありますが、ハッキリ言って止めておいた方が無難です。

LPガス仕様FFヒーターのデメリットとしては、

・LPガスの充てんが面倒(最近は持ち込みでLPガスを充てんしてくれるところが少ない)
・持ち込みで充填してくれる場所が少ないため、旅先でLPガスが切れるとFFヒーターを使用できなくなる
・私は旅先でLPガスが切れるのを恐れて2ボンベ(5kg×2)体制でしたが、夜中に1本のボンベが切れると車外に出てLPガスボンベを切り替えなければならず、非常に面倒だった
・LPガスボンベを積むことによる重量増と事故の際の危険性

等々のデメリットがあり、メリットは殆ど思いつかないという惨憺たる代物で、キャンピングカーにLPガス仕様のFFヒーターはあり得ないと私は思っています。

ということで、私がFFヒーター付きの中古キャンピングカーを選ぶのであれば、

・ベース車両の燃料を使うタイプのベバストFFヒーター付きの車両

を選ぶと思います。

その際に見ておくべきこととしては

・FFヒーターがきちんと点火するかの確認
・新車から取り付けられているのか、それとも後から取り付けたのかの確認

作動の確認も重要ですが、さらに重要なのが最初からキャンピングカービルダーが取り付けたものなのか、それとも後から取り付けられたものなのかも確認が必要。

なぜなら、基本的に車内で燃焼する機械のため、専門の知識を持った人間が取り付けていなければ、最悪事故の恐れもあるため。

どこかで安く購入してきて自分で取り付ける分には『自己責任』ということになりますが、前オーナーが知識の無いまま取り付けてあるFFヒーターは疑ってかかって良いと思いますね。

そういう意味では、きちんとした知識のある中古キャンピングカー販売店で購入した方が、安心かも知れません。

巷には1万円程で購入できる中国製FFヒーターも販売しているため、上記有名2メーカー以外のFFヒーターが装備されている場合も要注意ですね。

以上、中古キャンピングカーを購入する際にFFヒーターの見るべきポイントをまとめてみました。少しでも良い中古キャンピングカーを購入できる手助けになればさいわいです。

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