中古キャンピングカーの選び方【その20】『室内レイアウトに影響するエントランスドアの種類と選び方のコツ』
新車キャンピングカーが高嶺の花となってしまった現在、中古キャンピングカーであれば何とか手が届きそうと思っている私が、中古キャンピングカーを購入する際に注意する点を自分なりに考えてみました。
これから中古キャンピングカーを購入する際、この記事が少しでも参考になればさいわいです。
キャンピングカーにもいくつかの種類があり、今回はキャブコンと呼ばれるジャンルのキャンピングカーのエントランスドアについて検証と注意点を探ってみたいと思います。
ハイエースやキャラバンにもスライド式のドアがありますが、ベース車両に手を加えていない車両の場合、特に特徴もないため、ここでは割愛させていただきます。
キャブコンのドアと言っても、キャブ側の運転席・助手席ドアではなく、キャビン(居室部)に出入りするためのドアを指します。設置場所は各ビルダーの考え方が反映されており、室内空間の広さにも影響を与える装備品だけに、自分のキャンピングカーライフに合ったエントランスドアなのかを検証しなければなりません。
まずはキャンピングカーのフロント(センター)部分にエントランスドアがあるタイプ。このタイプのキャブコンはリア部分に二段ベッドなどの装備品があることが多い車両。二段ベッドではなく大型のカーゴルームを設けているキャブコンもセンタードアを採用しています。
フロントドアのメリットは、後部に比較的大きな就寝スペース(二段ベッドorダブルベッド)やカーゴルームを持つことができる。
デメリットは、ドアを開けた際にダイネット(テーブル)部分が丸見えになること。後部二段ベッドやカーゴルームがある場合、ポータブルトイレなどを置けるフリールームの設置が難しくなること。
次に車両後方にエントランスドアがあるタイプ。比較的大きな居住空間を確保できることが特徴で、二段ベッドやカーゴルームなどは望めないが、ゆったりと居室部を使いたいという方に向いています。
フリールームの設置も容易なため、キャンピングカー内にトイレルームが必要という方には、後方にエントランスドアがあるタイプがおススメ。
エントランスドアの位置も大切な要素ですが、エントランスドアにも種類があります。上の写真は昔一般的だったアメリカンタイプのドア。耐久性に優れてはいるものの、気密性や見た目がヨーロッパタイプのドアより劣ります。
800万円もするようなキャンピングカーには少し似つかわしくないチープな感じのするエントランスドア。
変わってコチラはヨーロッパ製のエントランスドア。見た目もそうですが、気密性もアメリカ製エントランスドアより優れており、最近はヨーロッパ製エントランスドアを採用するキャンピングカービルダーも増えてきています。
ユーザーの評価も耐久性に劣るという報告も殆どないため、新規に採用するキャンピングカービルダーが増えていることを鑑みれば、今後主流になっていくのは間違いありません。
中古キャンピングカーのエントランスドアの見るべき点と注意点
・古いタイプのキャブコンにはアメリカ製エントランスドアの採用が多い
・スムーズに開け閉めできるかの確認
・エントランスドアのカギはエンジンキーと別のため、スペアを含めてカギがきちんとあるかの確認を
・ドアに付いているパッキン類が経年劣化で傷んでいるものもあるため、ドアのパッキンは入念に確認(雨漏りの原因にもなります)
・キャビン側のロックに連動する、集中ドアロック化されているエントランスドアであれば便利(そうではない場合、キャビン側のカギをかけた後、エントランスドア側のカギをかけなければならず、面倒なことになります)
ドア一枚をとってもキャンピングカーのドアは特殊なパーツが使用されているため、それぞれのドア位置やドアの種類によって違いがあります。ドアの位置は自分の使い方に合わせて、ドアの種類は見た目や耐久性、利便性を含めて総合的に判断して選びたいものです。